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三境山 ~渡良瀬左岸の静かな山

2015年12月22日

冬至ですよ!
「冬至冬中、冬始め」~本格的な寒さはこれからだが、一方「一陽来復」の言葉通り、これから一日で30秒ほどずつ日足が延びる。
春への確かな一歩が明日から始まる、と思えば心の中に小さな一灯が灯る思いがする。

その思いとは反対に、高名な女性登山家・谷口けいさんの大雪山系・黒岳での遭難死の報には驚いた。
平出和也さんと組んで、インドのカメット南東壁の初登攀に成功し、卓越したクライマーしか手にできない「ピオレ・ドール(黄金のピッケル)賞」に輝いている。
そんな人でもふとした油断で、国内の何でもない山で遭難してしまうのだ。
どんな山にも常に危険が背中合わせにあることを改めて教えてくれる悲しい出来事になった。

日光山地の前衛(前日光)から南下して、桐生市の北端に至る間の渡良瀬川の左岸には相当数の山がある。
カッコソウの鳴神山を除いては知名度は低く、おおむね雑木に覆われる地味な山々である。
なので、本格的な降雪の前にカサコソと落ち葉を鳴らしての静かな山歩きには適している。
私はまだホンの一部をつまみ歩いているに過ぎないが、熱心な篤志家がいて、そのお一人増田 宏さんの『山紫水明ー桐生の山』を手にしてこれからボチボチ渉猟して見ようと考えている。
今日(20日)はその一つ
「三境山」1088mを訪ねることに・・・。

Img010  渡良瀬川左岸の山地図を前記の増田さんの著書から借用した。。
「三境山」は左上端にある「草木ダム」の直ぐ右に位置している。

Dscn5281 山荘をスタートして早朝の上州武尊山を見る。
相変わらず雪が少ない。
私のホームゲレンデだった川場スキー場は、ゲレンデが白い筋になって見えるが滑走可能なんだろうか?

Dscn5282 赤城の最高峰・黒檜山はビッシリ着いた霧氷で真っ白。
青空をバックにしてさぞかし見事に木々が装われていることだろう。

Dscn5308 登山口になる「三境トンネル」の西口 ~これを抜けるとやがて桐生市の市街地に至る。
僅かな駐車余地に一台先着しているので、離れた位置に路側駐車。

Dscn5307 登山口からいきなりこのガラガラの転石で荒れた涸沢を登る。
右手の斜面は大きく崩壊している。

Dscn5285 急登僅かで尾根上鞍部に乗る。
右(南)に向かえば残馬山だが、そちらは一年前に行っているので、今日は反対に左(北)へ向かう。

Dscn5289 梢を透かして目的の「三境山」
ルートはとても薄い。
東京近郊の山では、バリエーションルートでさえも、多くは道型が明瞭だが、ここはそれ以下で、ところどころで見かけるテープがなければ結構ルートファインディングが必要であろう。
普段、道標がほぼ完備し、道型も明瞭な山だけを歩いている方は戸惑いを覚えるかもしれない。

Dscn5291 山頂に近くなると露岩の尾根になる。
溶結凝灰岩というそうである。

Dscn5292 山頂直下。

Dscn5293 三等三角点の山頂。

Dscn5294 この石祠は安永二年(1773)に地元で安置したものだそうである。

Dscn5299 デジタルズームで引き寄せた日光白根。
どこの低山にも共通する悩み~木立で開放的な展望が得られないことはここでも同じ。
錯綜する枝の僅かな間の山を狙うことになる。

Dscn5297 こちらは何と黒い男体山 ~実は今日の目的は三境山から1時間半ほどのところにある大きな伐採地から日光表連峰の雪を纏った姿を眺めることであった。
それがこれでは・・・黒い男体山なんか見たって全然意味ないジャン!
ほぼ一ヶ月前に「古賀志山」から眺めたときにはもう少し雪がついていたのに、あれから全く降雪がなかったのか・・・?
ということで、先へ進む予定はあっさり放棄した。

Dscn5303 早めの昼食になったが、メインディシュッがこれではあまりにも貧弱。
負け惜しみではないが、昨今はこんな程度で足りている。

Dscn5302 西の空には裸の梢の間に志賀の岩菅と裏岩菅(多分・・・)

Dscn5306 浅間山も辛うじて捉えられた。

そんな次第で早々に下山して帰路につく。

Dscn5314 帰る途中で「わたらせ渓谷鉄道」の「神戸」駅に立ち寄ってみた。
駅にある列車食堂だが、行楽シーズンが終わり、人影が見えない。


Dscn5312 その代り、線路の向こうの方に猿が群れていた。
いかにもローカル鉄道らしい長閑な一コマだが、経営する側では猿よりも人に群れて欲しいだろう。

Dscn5318 山荘近くまで戻ってくると久しぶりに、沼田市街の上に谷川連峰が姿を見せていた。
ようやく谷川らしい白さになったが、例年なら一ヶ月前にはこの姿になっているのである。

 

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コメント

スズメバチ、ヘビもいなくなり、道なき道を歩ける季節ですね。
三境山、、名前からして三つの地区の境界にある山でしょうか。

遠くてなかなか足の向かない谷川連峰、、とても立派な山容ですね。。アルプスのようです。

投稿: itta | 2015年12月22日 (火) 23時33分

itta様
上信越の国境になる長い分水嶺の連なりは標高2千m前後づすが、豪雪地帯なので、積雪期に入るとかなり見応えのする景観になります。
私などは厳冬期には入れないので、しばらくは眺めるだけになります。
眺めているだけでも楽しめますね。
静岡からでは気軽にお越しになれる距離ではないですね。
「三境」はお察しの通り、明治期の合併以前に三つの村の境になっていたことからそう呼ばれるようになったようです。
ittaさんがテリトリーとする安倍山系と同じように、渡良瀬流域のマイナーな山域にも熱心な精通者がいて、お蔭で貴重な情報を入手することができています。

投稿: 風花爺さん | 2015年12月23日 (水) 11時20分

登山家谷口けいさんが遭難で死亡された記事を私も新聞で知りました。登山される方々にはさぞショックな事件だと思います。
私もこれからの季節がとても楽しみです。といっても遠方へ出かけることはできませんが、家からちょっと外へ出ると上州、上越、信州の名だたる山々の神々しい姿を観られますから。
越した当時あれほど不満だったこの地、今では故郷に勝る故郷になってしまいました。

メインディッシュ、これが意外と美味しいんですね^^
山麓を歩くときにインスタント物を持参します。


投稿: おキヨ | 2015年12月23日 (水) 12時35分

おキヨ様
谷口さんの場合は不慮の死らしいですね。
難しい登攀を終えて”用を足す”と言い置きしての直後のようです。
油断があったのでしょうか。
「住めば都」の言葉通りで、どんな場所でもその地域に長く住めばいろいろなことがしっくり馴染み、、自分の居場所になりますね。
根を下ろした場所こそが故郷なんでしょうか。
「山メシ」という言い方があるのですが、コンロ、鍋類を担いできて、火を通したものを美味そうに食べる人がいます。
今の私は荷物は極力軽くすることにしていますし、一食くらいは食べなくてもなんとかなるので「山メシ」は実に貧しいものです。
山の中では良い景色に会えることが一番のご馳走です。

投稿: 風花爺さん | 2015年12月23日 (水) 15時18分

風花さん、こんにちは

どんな山にも危険はありますね。 そんな考えが浮かぶ事があります。何回か怪我をしてからは尚更です。 これからの寒い時期、温かい山めしは御馳走です。なだ万の麺には驚きました。 志賀の山々も此方からは雪が見えませんでしたが、昨日から少し白くなって来ました。

投稿: 岳 | 2015年12月27日 (日) 13時36分

岳様
山は決して危険ではないのですが、矛盾するようですがやはり危険でもありますね。
潜んでいる危険が顕在化するのは、油断とか不運などによるものですが、こうした事象は山に限らずどこででも起こることですね。
和食の一つの頂点「なだ万」の名を冠したカップ麺には私も驚きました。
しかし、味の方は期待外れです。
所詮カップ麺に和食の繊細なテイストを求めること自体ムリな話ですね。

投稿: 風花爺さん | 2015年12月27日 (日) 15時28分

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