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赤城のトンガリ山は「和久土地山」だった

2015年11月25日

気がつけばあちこちのスタンドでガソリン価格がL120円を割り込んでいる。
シェールオイルの出現に狼狽した産油国が増産にシフトした上に、中国の経済停滞で原油のダブツキがつのるばかりの現象で、長いこと高い石油製品に悩まされてきた消費者にとっては内心、痛快事である。

痛快といえば「下町ロケット」がその見本で、滅多にTVドラマを見ない私だが、次回が待ちどおしい思いを久し振りに味わっている。
下町ロケットは大人のお伽噺だが、物造り日本の面目躍如たる本物の痛快事が立て続けにあった。
まずは11日の三菱重工による
国産小型ジェット旅客機「MRJ」(ミツビシ・リージョナル・ジェット)の試験飛行の成功である。

Amrj

戦後の一時期、米国による製造禁止措置により、日本での航空機製造技術は大きく失速してしまった。
禁止は程なく解除されたものの、かつては隼、ゼロ戦など世界の頂点に立った名機を輩出した日本の技術が戻る道は、閉ざされたも同様な状態になっていた。
そんなどん底からプロペラのYS11が一時空に舞ったが、それも50年前に姿を消してしまった。
長い雌伏の中で不死鳥のようによみがえったMRJではあるが、このまま巡航速度を維持できる保証はない。
飛行する空にははるか先に先行する2社がたちはだかっている。
MRJがそれに追いつき追い越し、世界中の空に羽ばたく姿を想像している。

Ah2a

それに次いで24日には改良型H2Aロケット29号の打ち上げが成功した。
国産ロケットによる初の商業衛星で、この分野でも日本は国際競争に遅れているがビジネスの世界で大輪の花を開いてほしい。

さて、暫くぶりの山ブログになる。
赤城山を真北方向から見ると位置にもよるが黒檜を隠して鋭く尖った山が否応なく目に付く。
国土地理院の地形図には1400Mの三角点表記がされてはいるが山名は記されていない。
長いこと気にしているのだが、名無しでは不便なので私は便宜的にその山容から
「トンガリ山」としていた。
それがごく最近になって、日常的に閲覧しているブログでその名前を知ることとなった。

和久土地山としているが別名として孫黒檜山、鷹ノ巣山などもある。
地形図には破線が描かれているのだが、登山の対象になっていないこの山に「道」などあろうはずはない、と思っている。
24日、久し振りに青空が期待できそうなので出かけた。

Dscn5178 赤城・北面道路からトンガリ山(自称)
もう少し北へ離れた位置から見るとトンガリが際立つ。
見えている側の真後ろに登路がある。

Dscn5177 取り付き点の北面道路・ヒカリゴケ駐車場

Dscn5168 駐車場の道路反対側にある擁壁の右(南)側のフェンスとの隙間から入り込む。

Dscn5169 適当に高いほうへ上って行くと程なく驚いたことに薄いものながら道型があるではないか。
地形図には描かれているのだから、あるのが当たり前かもしれないが、これには意表を衝かれた。
何のための道型なんだろうか。
登山のためはありえない、やはり林業か・・・

Dscn5176 沢の源頭をつめて尾根に載ると向かい側に「小黒檜山」へ繋がる尾根が見える。
以前、あの尾根を左から右へ、一人でラッセルしながら辿り、黒檜山を目指したが、右端の小黒檜でギブ・アップしたことがある。
以来、ご無沙汰をしているし、再び試みることもないだろう。

Dscn5174 尾根には依然としてかそけき踏み跡。

Dscn5171 山頂近くになると転石がいくらか・・・

Dscn5172 いともアッサリとただひたすらうら寂しい山頂に着いた。
ウカツなことに三角点の確認を忘れてしまった。

Dscn5173 県下のいたるところの忘れられた山で見かけるプレート。
この山の名前を絞るとすれば私は「鷹ノ巣山」を推す。
山の名前には地元に密着した固有の文化がある。
この山の足元には「鷹巣」という地名があり「鷹ノ巣橋」もあることからすれば地域で「鷹ノ巣山」と呼称したことは想像に難くない。
和久土地の由来は不明なので評価できないが、孫黒檜とするのはかなり無理筋だろう。
黒檜山とは地形的なつながりはないし、そもそも小黒檜はあるが、子黒檜はないのだから「孫」が存在しうる余地はないわけである。

その詮索は置くとして宿題が一つ片付いた。
超ジミな山歩きで、見栄えのする画像は一枚もない。
それでも自分としては意味のある山行なのであえてアップすることとした。
それにしても赤城山を歩き尽くす、なんて意気込んではいるものの、赤城もなかなか大きく、かつ手強い。

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コメント

風花さん、こんばんは

関東地区は自動車関連の産業をその昔から牽引して来たからでしょうか? ガソリン価格はかなり安く驚きます。最近の価格ですが当地では北では129円、中信では139円でした。これからの季節、北関東は晴れる日が多くなりますね。赤城山系も沢山の山々、大好きなバリルートを楽しんで下さい。

投稿: 岳 | 2015年11月26日 (木) 19時56分

岳様
ガソリン価格はかなり地域差がありますね。
私が走り回る範囲の幹線道路沿いでは、恐らく競争原理が働いているせいでしょうが、いつも他の地域に比べて数円安いです。
数円程度の違いは大した違いはないのに、ドライバー心理は妙なもので、たとえ1円の違いでも敏感になってしまいますね。
これは主婦がチラシで1円でも安い店を探す心理に通じていますね。
遅れていた降雪がようやくやってきました。
山が白くなっているのかどうか、姿を見せないので分かりませんが、晴れるのが楽しみです。

投稿: 風花爺さん | 2015年11月26日 (木) 20時55分

登りたい山はたくさんありますが、形のよい山、名前の格好いい山、、中でも忘れられているような山はたまりませんね、、
私も地味な山によく登りますが、なかなか本人が楽しんでいること
は伝わりにくいようです(笑
しかし、同じ趣向で喜んでくれる方がいると、とても嬉しいです!

投稿: itta | 2015年11月26日 (木) 21時35分

itta様
私はもともとハイカーがワンサカ押し寄せる山は敬遠していましたが、その傾向がますます募るようです。
ittaさんにもいくらかその傾向があるようですね。
ところがネットで検索していると、私など足元にも及ばないマニアックな山を漁っておられる方が少なくないですね。
一口に山が好き、と言ってもその楽しみ方は多様ですね。
どういうアプローチにしてもそれぞれに楽しめるところが、山が人をひきつける一因なのでしょうね。

投稿: 風花爺さん | 2015年11月27日 (金) 06時20分

新潟はガソリン代が安く、セルフで今は116円です。
が、ガソリン代が安くても遠出出来ない他の理由があります・・・
山を眺めて登ろうとは、私には出来ないころです。
「鷹の巣山」って確か新潟にもあります。
やはり形状から名づけたのでしょうか?
孫黒檜山というのは良い、可愛いですね。

投稿: noritan | 2015年11月29日 (日) 09時27分

noritan様
新潟県はガソリン代がもともと安いのですか?
新潟港に石油の精製基地でもあるのでしょうか。
文面からでは正確なところが分かりませんが、登山ができない何かの事情でも生じたのでしょうか。
鷹巣山(鷹ノ巣山)はおそらく全国にはかなりあると思います。
奥多摩にも人気の高い鷹巣山があります。

投稿: 風花爺さん | 2015年11月29日 (日) 15時43分

風花様~ 今晩は。

今日今季初めて灯油をGSで購入したのですが20ℓ1600-でした。
ちょっぴり安くなっていたのでびっくりでした。
生活必需品はいくら安くなっても困ることはないので安さ大歓迎どす。

赤城山も懐が広く中々手強そうで大変ですネ
葉を落とした晩秋の山歩き、見通しもよく利くので捗りますが
日の暮れが早いので15時には下山するよう心がけています。
紅葉も終盤そろそろ山歩きを復活したいと願っています。

投稿: かおり | 2015年11月29日 (日) 22時14分

かおり様
消費税率が3%上がったことや、円安のために諸物価も軒並み値上がりしている昨今で、石油製品だけが値下がりして少しだけですが、精神衛生上いいことですね。
赤城山は一部の観光スポットや、ハイカーが群れる山を除くと、ウソみたいに静かな場所がたくさんあるのです。
そうした場所を探して歩くのもなかなか乙なものです。
そのような観点から見ると、まだまだ宝探しの楽しみがたくさん残っています。
落葉して、山が明るくなったこれからの時期がそのような宝探しの本番ですね。

投稿: 風花爺さん | 2015年11月30日 (月) 06時41分

参考にしてもらえると幸いです。

http://shinhai.net/keijiban/?cpage=5#comment-16014

投稿: 青木 | 2016年8月29日 (月) 22時33分

青木様
貴重な論考、ありがとうございました。
お説には全面的に賛成です。
GSさんの「孫黒檜」はいただけません。
山と地域の関わりを無視したミーハー的思い付きで軽薄すぎます。
即刻「孫黒檜」の使用は止めて欲しいものです。

投稿: 風花爺さん | 2016年8月30日 (火) 06時49分

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