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古賀志山 ~サンショウは小粒でも・・・

2015年11月30日

日光と鹿沼の間に標高583mの
古賀志山という里山があります。
身の丈は低いのですが、スリリングな岩場を抱えていて、千変万化のコースがとれるのが人気で、地元で愛され親しまれている山のようです。
一昨日の降雪でようやく関東北部の中級山岳も白く装いました。
日光表連峰(男体山~大真名子~帝釈山~女峰山~赤薙山の連なりを昔はこう呼んでいたのですが、今でもそれで通用するのでしょうか・・・)が雪で白くなったら見に行く山として予定していたので、チャンス到来とばかり出かけたのが28日(土)のことです。

Dscn5187 日の出がすっかり遅くなり、山荘を出たころはようやく雪化粧した上信の山々がまだ茜色にそまっていました。
山荘から渡良瀬川沿いに足尾に出て「日足トンネル」を抜けると白い日光の山が見えるようになります。
半年ぶりに見る雪山で、この状態がせめて昼まで続くよう、こんな時だけの神頼みします。
清滝で「日光・宇都宮道路」に入ろうとしたらガーン、何とマラソン大会とやらで走行禁止です。
”聞いてないよ!”と正直ムッとしたが、どうにもなりません。
地理不案内のところでキョロキョロしながらもどうにか古賀志山の麓に着きました。

Dscn5188 南面から見る古賀志山ですが、右の端がどうやらそれらしいです。
市営駐車場に着くと30台ほどのキャパのあるスペースはほぼ一杯の状態です。
さすが人気者のようですね。

Dscn5189 スタートして30分ほどで着く不動ノ滝 ~クライミングのゲレンデになっているそうで、何人かが取り着いていました。
ここから沢道になるようですが、足元が荒れていてルートが判然としません。
フト右手を見ると笹の中にハッキリした登山道があり、これが正規の登山道と判断し、尾根の方へ上がりました。
道はその先で再びクライミングゲレンデの下を通り抜けます。
その先でフッと道型が消えてしまいました。
どうやらルートミスをしたようで、引き返すしかないかな、と思案をはじめたとき、前方にかすかな道型を見つけました。
このコースは携えている地図にはないのですが、最終的には南コースに突き当たるだろうと予想しそのまま進みます。
左上の直ぐそこには尾根が並行しているので、そこへ直上できれば手っ取り早いのですが、急な岩場が続いているのでうかつには取り着けません。
さらに進むと木の幹にホンの小さなプレートが取り付けてあるのが目につきました。
見ると、私が今歩いているのは「岩下道」でそこから上に向けて
「猪落」(後刻「ししおとし」と読むことを教わりましたが・・・)を経由して尾根に出られるらしいことが分かりました。
猪も落ちる?・・・何となく危険な匂いがする文字ですが、注意を促すようなことは書いてないので、ここを登ることにします。
急な斜面を登ると程なく露岩の尾根になりました。

Dscn5191
岩稜の傾斜は緩く、スタンスもあるので難儀なことはありませんが、両側は削ぎ落ちているので高度感はあります。

Dscn5192 上から岩稜を見下ろしたところ。

Dscn5193 中間部に「猪落」の標識がありました。
露岩帯が終わると雑木林になり、すぐに縦走路にでました。
右へ少しの登りで古賀志山の山頂です。

Dscn5194 展望がないのでそそくさと戻り、御嶽山に向かいます。
猪落の分岐で一人の高齢者がそちらに向かっていきました。
”いのしし落とし、を下りるのですか?”と尋ねると
”しし落とし、というのですよ。もとは地名(字名)らしいですよ”と教えてくれました。
この山をホームグランドにしている精通者なんですね、キット・・・。
それにしても「猪落」は登るのはいいとしても、下降には使いたくないな、あの高度感では・・・。
途中、短い梯子登りはあったが、予想していたような難所はなく拍子抜けするくらいアッササリと御嶽山560mに着きました。

Dscn5200

Dscn5196 何とか間に合って男体山(左端)から女峰山までが見渡せました。
雪の付き方は十分ではないものの、初手としてはこれで満足しましょう。

Dscn5197 足尾の山々の向こうにはピラミダルな皇海山も何とか見えています。
北の方角の塩原・高原山には雪が見えません。
しかし、こうしてグルリと見渡していると、あの山この山ほとんどの山に足跡を残してきていることが蘇ります。
長いこと山歩きをしてきている賜物ですが、世の中の役にはまるでなっていませんから、自慢できることではありません。

素直に不動の滝コースを下り、車に戻り軽い山歩きは終了です。

Dscn5203 再び山麓からの古賀志山。
左端の赤岩山?あたりに盛んにパラグラーダーが舞っています。

今日だけの印象では、山荘から近い岩山として「岩櫃山」がありますが、岩場歩きの規模と面白さでは岩櫃の方が優っていると思いました。
猪落で幾らかは古賀志山らしさを体感しましたが、それがなかったら”つまらい山”ということでしかなかったでしょう。

Dscn5144 こちらがJR吾妻線沿線にある岩櫃山です。

ところがこうした印象がいかに皮相なものであるかはネットで見る古賀志山賛歌の数々で知ることができます。
NPO法人「古賀志山を守ろう会」すらあるほどで、熱狂的なファンが多く、懐の深い幸せな山のようです。
再認識するため、片道で2時間半ほど要する道程ですが、再訪する要がありそうです。

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コメント

画像を拝見する限り、岩が多く頂上を目指すには大変そうに感じますが・・・?

頂上からの景色は私にも親しみのもてる山々が連なっていますね^^
今年は男体山の冠雪も遅れたと宇都宮の方がおっしゃっていました。
そういえば、毎年白い日光白根を見ていたのですが今年は雪が無かったですね。2,3日前の寒さで今はもう白いでしょう。。。

山の空気は万病を洗い流してくれそうです^^

投稿: おキヨ | 2015年11月30日 (月) 12時43分

おキヨ様
古賀志山は私は初めてですが、コースの採りようでは老若男女を問わず気軽に訪れることができるようです。
それがルートによってはなかなかスパイスが利くことになるようです。
この秋は高い山では早い紅葉で始まったのに、標高が低くなるほど遅れ、降雪は記憶にないくらい遅かったですね。
雪は山をより気高く見せる効果があるので、待ち遠しいおもいでした。
寒さは決して歓迎できないのですが、がまんすることによってしかえられないものがある以上、これからの数ヶ月を耐えることとします。

投稿: 風花爺さん | 2015年11月30日 (月) 15時53分

風花さん、こんばんは

ヤンチャで冒険心が強い、そんな者以外は判らない様な楽しい山歩きですね。と思いきや、登山者の影。やはり山を愛する人にしか理解出来ない夢がそこにはあるのでしょうか?当地の山歩きは難しい時期ですが、こころ時めく時期でもあります。

投稿: 岳 | 2015年11月30日 (月) 21時12分

岳様
どこの地域でも、その地域に根ざした自慢の「オラが山」があって愛され、親しまれていますね。
それがたとえ富士山の足元にも及ばないような里山であっても、地域の人にはかけがえのない大事な山なんですね。
そういう山には普段、山歩きを習慣にしていない人でも登るのですから、少し不思議な気もします。
いよいよ山に雪が積もる時期になりました。
安易な気持ちでは山に入れなくなります。
私自身、どれだけ雪山に入れるか、だんだん雪山が遠くになっていくようです。

投稿: 風花爺さん | 2015年12月 1日 (火) 06時32分

いやはや、、なかなかスリリングな山ですね、、
私も写真を見る限り、あの岩尾根を下るのは、できれば避けたいと思いました。

ところで、伊豆の山はいかがでしたでしょうか?
またご報告を楽しみにしています。

投稿: itta | 2015年12月 2日 (水) 23時30分

itta様
私が歩いたのは古賀志山のさわりだけで、神髄には触れていないようです。
これでは古賀志山を語る資格はありませんね。
昨日、幸い雨には合わずに、真城峠から奥山を経由して金冠山を往復しました。
来年の2月に西伊豆スカイラインに沿う稜線をのんびり歩く計画があるのでその下見でした。
真城峠~金冠山の間は標識こそないものの、幅のある(防火帯)道が通じているのは予想外でした。
ittaさんの行動範囲かと思いますが、首都圏からだと縁遠いのでそのだけ新鮮味がありそうです。

投稿: 風花爺さん | 2015年12月 3日 (木) 17時09分

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