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北八ッ・高見石 ~回想の高見石小屋

2015年10月11日

今回こそはイントロなしに本題に入ろうとしていたのだが、どうしてもこれに触れないわけにはいかなくて・・・
近頃の笑えるトンチンカンの一番が安倍さんが突然言いだした「一億総活躍」・・・???
始めは冗談だろうと受け取っていたが担当大臣を任命したのだから本気なんだ・・・
だとしたら、ほとんどの日本人は日々、それぞれの立場で懸命に活躍していることをご存知ないとしか考えられない。
余計なお世話ですよ、と言いたくなる。
こんなピント外れなことを言う暇があったら、活躍したくてもそれが出来ない事情を抱えている人をどう助けるかを本気で考えてほしいが、やらないだろうな。

安倍さんはこれ以前に「女性が活躍する社会」なんてことも言っていたが、どれだけの成果を上げたかの検証もないまま、マタゾロで勇ましいけど、内容が空疎なスローガンとかキャッチコピーの類がよほどお好きなようだ。

安倍さんには憲法改正、教育改革などで一貫している信念があり、そこに透けて見えるのは「個」より「国」を上位に置く思想である。
その意味では安倍さんのスタンスは「主権在民」ではなく「主権在国」だろうと思う。
この道はかつての「一億総玉砕」とか「一億火の玉」につながる全体主義を連想させる。
アブナイ!アブナイ!

9日(金)25名という大勢で、紅葉最盛期の北八ヶ岳の「高見石」2249mに押しかけた。
リーダーは今一番油が乗ってるY・Iさん。
新宿西口を7時に出たチャーターバスは長坂ICから野辺山~松原湖を経由して3:15で麦草峠に到着。
峠を秋の冷たい風が越えていた。
それを詩人・尾崎喜八はこのように詠っている。
   
・・・・・・
   風は諏訪と佐久との西東から
   遠い人生の哀歓を吹きあげて
   まっさおな峠の空で合掌していた。

さすが~うまいよナー

Imgp8072 麦草峠の「麦草ヒュッテ」を背にスタート。

Dscn4903 かつての緑の草原の面影が残る峠から千古斧鉞(せんこふえつ)の原生林に分け入る。

A 北八ッは森と湖のハイランド ~鬱蒼(うっそう)たる針葉樹林の足元は分厚いコケが覆っている。

Imgp8093 僅かな登りで今日の最高点「丸山」山頂。2330m
狭い山道を塞いで全員写真。

Imgp8112 岩石累々の「高見石」 ~背後に白駒池が見下ろせる

Dscn4908 ここは身長が足りないので、広大な展望は得られないが、蓼科山の頭部が何とか見える。

Dscn4909 私には本当に懐かしい「高見石小屋」
たくさんある八ヶ岳の山小屋の中で、私が一番多く泊まった小屋である。
従業員に、私も旧知の初代小屋主・薩田喜代志さんの消息を聞いたら、すでに他界しているとのことだった。
たまたま縞枯山荘の主だった嶋義明さんの『山に生きて』に目を通していたら、当時山へ行く女性の人気ナンバーワンが薩田さんとの評があったことが書かれている。
もちろん小屋の姿にも昔の面影はない。

往時茫々・・・

Dscn4913 八ヶ岳特有のゴロゴロ石を拾って白駒池へ下る。
丁度この辺りが紅葉の最盛期で、針葉樹が主体の池畔をナナカマドなどが彩っている。

Dscn4914          A_2

Dscn4915 白駒の奥池 ~巨石と白檜などの幼樹が小さな凹地を覆い、別天地をつくっていたが、木が育ち遠からず樹林に変貌してしまうだろう。

Dscn4916 周回して再び麦草峠に戻ってきた。
背後の山は茶臼山。2384m

Imgp8153 ゴール!暮れるに早い秋の日はすでに傾いてる時刻になっていた。

帰京のバス車内ではシルエットになっていく八ヶ岳を眺めながらいつもの通り、ビール、ワイン、日本酒、焼酎が飛び交い、新宿に着けば打ち上げと称する飲み会。
飲むために山へ行くのか・・・
”あなたはなぜお酒を飲むのですか?”
”それは、そこに酒があるからです”

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登山」カテゴリの記事

コメント

すっかりブログから遠のいてしまいました、私ですが。
いつも「イントロ」には「全くその通りです!」と思います。
北八ツは秋が似合う、ですね。
北八ケ岳には泊まっていない山小屋が多くあるので(高見石小屋も)、晩秋になったら訪れてみたいですね。
尾崎喜八の詩集を携えて、のんびりと!

投稿: noritan | 2015年10月11日 (日) 12時13分

Noritan様
おつしゃる通り北八ッには山口耀久さんの『北八ッ彷徨』で描かれているように晩秋が似合うと思います。
小屋も多いのでのんびり歩きには恰好でしょうね。
山にお詳しいNoritanさんならお分かりになるでしょうが、尾崎喜八が「峠」を書いた峠は、詩の中に書かれている山名から「夏沢峠」だと分かりますね。
でもあの狭い夏沢峠では詩の雰囲気は生まれないと、私は思っているのです。
あの詩にふさわしい峠は、車道ができる前のたおやかな草原がひろがっていた「麦草峠」をおいてほかにはないと思っているのです。
当時は佐久と諏訪の境をなす峠であることをしみじみ感じることができました。
今はそれを体感することは実に難しいことになっていますね。

投稿: 風花爺さん | 2015年10月11日 (日) 14時09分

”一億総○○”はいかにも陳腐ですね。昔大宅壮一が流行らした〔一億総白痴〕を連想した方が多いのでは?^^

八ヶ岳も高い場所は秋の盛りのようですね。先日八ヶ岳山麓か、白樺湖どちらにしようかと思ったのですが白樺湖に行きました。

お姿を拝見する限り、もうご病気は完治のようですね^^

投稿: おキヨ | 2015年10月12日 (月) 12時46分

おキヨ様
やはり紅葉の進み具合が早いのが歴然としているようです。
例年なら標高が2千mを少し超える白駒池辺りは一番の見ごろのはずですが、もう終わりかけていました。
白樺湖あたりが最盛期だったようですね。
紅葉前線は垂直方向には一日で100m下るそうですから足早ですね。
お陰さまで体調は元に戻りましたが、脚力は原状には戻りそうにありません。
これは病のため、というより加齢のせいと考えたほうが当たりのようです。

投稿: 風花爺さん | 2015年10月12日 (月) 20時29分

北八ヶ岳で一足お先に会の皆様と紅葉を愉しまれたご様子。
いつもと変わらぬお元気な姿にひと安心です。
連日の冷え込みで信濃路も紅葉の進み具合はお写真を拝見していると早いようですネ
麦草峠から丸山、高見石経て白駒池に降って行く北八ヶ岳ルートは
一度歩いてみたいコースです。

標高1250mの麦草峠まで車で乗入でき、東京からだと楽々日帰できて
羨ましき限りです。JR秋の3日間乗り放題きっぷは10月17日までですが
今年は仕事の関係で出かけられないのが残念です。

投稿: かおり | 2015年10月14日 (水) 11時37分

かおり様
全国的かどうかは分かりませんが、関東周辺では紅葉は確実に一週間は早く進んでいます。
標高2千m以上では盛りを過ぎていますね。
私も出足が遅れてしまったので、これから中・低山で幾らかでも錦秋を楽しむつもりです。
その点、かおりさんは京都がテリトリーの強みで11月中旬まで、紅葉を愛でることができますね。
北八ッは全体的には通好みの渋い山域ですが、このごろはこんな所にもワンサカとハイカーがやってきます。
いくら旅上手のかおりさんでも仕事が休めないのでは名人芸を発揮することができませんね。
365連休の境遇が実に有りがたいです。

投稿: 風花爺さん | 2015年10月14日 (水) 17時09分

風花さん、こんばんは

白駒の池の紅葉は素晴らしいです!
いつもNHKサイトの「撮るしん」で見ていますが
この写真は最高です!  是非投稿して下さい。
一億総活躍? 私もアップしていませんが、原稿を書いています。
秋の訪れと共に、お寒い内閣になっていますが、気付かないのか、
諦めているのか・・・

  

投稿: 岳 | 2015年10月18日 (日) 20時35分

岳様
北八ッの池は湖岸をほとんど針葉樹が占めていて、その隙間に紅葉する潅木などが生えています。
それで紅と緑と水の色が独特のハーモニーを生み出していますね。
十和田湖などのように湖岸が広葉樹ばかりで、それこそ色彩の饗宴になるのと比べて地味ですが、これはこれで落ち着いていていいものですね。
私のデジカメ写真などせいぜいブログにアップにする程度のものです。
一億総活躍はこれから何をするかを考える、というのですからやはり人気取りの思いつきのスローガンとしか思えませんね。

投稿: 風花爺さん | 2015年10月19日 (月) 06時16分

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