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鍋倉山 ~信越トレイル核心部へ

2015年10月24日

毎年、その年に歩きたい山をリストアップするが、あらかたは未消化のまま持ち越しになることを繰り返している。
今年もそろそろ終盤だが、在庫減らしは相変わらず進まない。
信越トレイルもその一つ。
今日(18日)は総延長80kmに及ぶ「信越トレイル」のほぼ真ん中にある
「鍋倉山」1288mを「関田峠」から往復する。
このトレイルの特徴であるブナの尾根歩きで独特の黄葉を楽しむことが目的。


関越・湯沢ICからR117へ。
秋山郷入口から先は初めて走るルートなのでカーナビーをセットしたがトラブってしまい、スマホで現在地を確かめながら走行した。
走っていて気がついたことは野沢温泉界隈が、山荘を起点とした場合、意外に近いことである。
スキー靴がバックル式になる前のころのことだから、ずいぶん昔のこととなるが、野沢温泉、飯山、戸狩スキー場などに通ったころは夜行列車を使わなければならない遠隔地だったが・・・

Dscn5024 R117から分かれ関田峠に向けて登りにかかると色彩の饗宴が始まった。

Dscn5032

山荘を出てから120kmを少し超えるくらいの走行に2:45ほどを要し「関田峠」到着。
頭の中の距離よりで意外に遠くなかった。
関田峠は上杉謙信が天正年間に開いてから幾多の消長を経て、1960年代に全通したそうである。

Dscn5007 関田峠の信越トレイル西側入口。

Dscn5009 オヤオヤ、ブナの通せんぼだ。
掛け値なしで日本一の豪雪地帯だそうだか、その証になる姿である。
ここまで虐げらてもなお命をつなげられるブナの強靭さは、さすがに極相林を形成するブナの面目躍如たるものがある。

Dscn5012 もみじの落ち葉が散り敷くプロムナード
毎度ながらグールモンの「落葉」の一節を・・・
  
落ち葉の色は優しく 姿はさびしく
  落ち葉ははかなく捨てられ 地べたの上にいる
    シモーヌ 君は好きか落葉踏む足音を?
こんな道を歩いていたら、私でも詩人になれそうである。

Dscn5022 こんな信じがたいものも・・・人工では無理だろう。
この道はまるでブナのオブジェの回廊のようである。
そもそもブナがこのような姿態になれるのはそのしなやかさにあるとされる。
杉や楢のような堅い樹木だと折れやすく、豪雪という環境には適応できないのだ。

Dscn5013 途中の黒倉山 ~このような山頂標識の傍らを占拠するのはマナー違反だと私は思っている。
時には意地悪爺さんぶりを発揮してやんわりたしなめることはあるが、今日は人物が写らないようにアングルを決めた。

Dscn5018 ブナの落ち葉道 ~すこぶるいい感じである。
須賀敦子さんの表現を借りれば「きっちり足に合う靴さえあればどこまでも歩いていける」そんな気さえする山道である。

Dscn5023 ブナの黄葉は渋いが、華やかな色彩もところどころで混じる。

Dscn5014 鍋倉山山頂
回り道をすると「森太郎」というブナの巨木を見られるのだが割愛して往路を戻る。

Dscn5026 帰路に立ち寄った「茶屋池」  ~かつては飯山地方の水田開発のための水源だったそうである。

Dscn5036 さらに下ると田茂木池 ~こちらも灌漑用のため池。

これで信越トレイルは西端の斑尾山、東端の天水山、そして今回中間の鍋倉山と歩いたので、これをもってトレイルを全通したこにできないだろうか・・・
キセルにしても酷すぎるからいくらなんでもこれは虫が良すぎるか。

足には優しい散歩だったが少々インパクトに欠けていた。
やはりGさんのブログのようにブナが芽吹く残雪期に歩くのがベストなんだろうか。

 

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登山」カテゴリの記事

コメント

豪華な絨毯を踏みしめて奥山に誘われる・・・詩人になってしまうお気持ち判ります。
それにしてもブナの木、見事な芸術性!これはもう意志があってものとしか言いようがありません。

逆境に〔折れない心〕を人は学ばなければなりませんね。

自然は素晴らしい!自然は美しい!

投稿: おキヨ | 2015年10月24日 (土) 12時38分

風花さん、こんにちは

いよいよ復活の遠征がつづきますね!
紅葉は終盤と聞き、躊躇していましたが、落葉のトレイルも良いもんですね。
拝読していてワクワクしました。
流石に信州の自然、人気ナンバーワンです。
ここ数日、山は霞んでほとんど見えません。
週末は自治会の清掃や、集会が続いて動けませんので、
行ってみたい気持ちは山々ですが、大町方面の気になっていて
残念ながら行けそうもありません。


投稿: 岳 | 2015年10月24日 (土) 14時11分

おキヨ様
樹木にも意思があるんですね、キッと。
そうでなければこのような姿は生まれないでしょう。
これが高山に行くと、さらにフォトジックな樹形が見られます。
その意思が弱ければ淘汰されるのでしょう。
人の世界によく似ていますね。
何度も逆境を跳ね返してきた強靭な意思の持ち主の姿は筋骨隆々としていながら、同時にとてもしなやかですね。
こうありたいとは思いますが、普通人間の私などは望むべくもありません。
政治家の世界には一人もいませんね。

投稿: 風花爺さん | 2015年10月24日 (土) 14時24分

岳様
関田山脈はブナの宝庫ですね。
私の山荘の近くにも玉原(たんばら)という見事なブナ林がありますが、関田山脈のような広大無辺なブナ林は他に類がなさそうですね。
私はこうした山歩きは大好きです。
ですが、少しばかり物足りなさも覚えました。
岳さんのブログの通り、ブナの根開けのころ、瑞々しい若葉にむせながら残雪の上を歩くのがベストのように思えます。
車道の除雪に左右されますが、来春にはそんな時期を狙って再訪したいものです。

投稿: 風花爺さん | 2015年10月24日 (土) 14時34分

信越トレイルへようこそ!
と言うのも、信越トレイルは私のライフワークとも言える程で、何度も会山行としても、個人的にも歩いています。
18日は信越トレイルのサブコースとも言える上越菱ケ岳に言っていました。
斑尾山と天水山、鍋倉山辺りが一番素敵なのですが、出来ればその中間も歩いてみて下さい!

投稿: noritan | 2015年10月25日 (日) 02時09分

noritan様
お庭にお邪魔しました。
noritanさんが信越トレールをテリトリーにされていることはブログで拝見していました。
同じ日に「菱ヶ岳」だったのですか。
それはそれは・・・
実は「菱ヶ岳」のことが『新ハイキング』誌の7月号に載っているのです。
いずれは長野県側から野々海峠に入り「菱ヶ岳」往復、というのをやりたいと思っています。
車での単独、というスタイルなのでどうしてもピストンになり、これだと信越トレイルを完走するのはいかにもハードルが高いですね。

投稿: 風花爺さん | 2015年10月25日 (日) 05時41分

うわぁ、、色づく落ち葉の絨毯が本当に素晴らしいですね!
信越トレイル、、興味をもちました!

山頂標識や三角点の占拠は、本当に悩ましいです。
ビニールシートなど広げられてしまうと、流石に悪くて言えません。。

投稿: itta | 2015年10月25日 (日) 22時52分

itta様
これは私の偏見に過ぎないでしょうが、紅葉は緯度が高くなるほど良くなる、のではないかと感じています。
東京近郊より群馬・栃木、それよりさらに福島・新潟というように・・・
同じ標高なら緯度が高いほど早く紅葉することからくる単なる「感じ」だけのことですが。
山での小さなマナー違反はいちいち気にしていたらキリがないので、なるべく気付かない振りをしていますが、時には虫の居所が悪かったりすると、ツイ余計なことを言ってしまい、反省することになってしまいます。
人が少ない山ではこうしたことはまず起こらないので、それもなるべく人の行かない山を選ぶ理由の一つになっているようです。

投稿: 風花爺さん | 2015年10月26日 (月) 06時42分

風花さま

今年の紅葉のでき(?)は如何なものでしょうか?
その年の気象状況で変わりますよね! 
今年は、人にとっては猛暑から急に涼しくなったりで、体調管理がどうだの、こうだの、でしたが。
 山の木々達は、好条件とばかりに、きれいに色づいているのではないでしょうか? 
やっぱり、自然に学ぶことは多いですね。
自然にどっぷりつかっておられる風花さんは、「仙人・・」みたい
ですね!!


投稿: アメリカンブルー | 2015年10月27日 (火) 23時57分

アメリカンブルー様
この秋の紅葉の出来栄えはまずまずかな、と感じています。
ずいぶん台風がきたようですが、山々が直撃を受けていなかったことも好影響だったのではないでしょうか。
あなたも都合をつけて是非一度は紅葉狩りに出かけてみてください。
私が仙人みたい・・・?
いえいえ、私とて本物の仙人と違い「かすみ」を食べるだけでは生きていけません。
たまには生ビールなんかを流しこまないと、エネルギー切れを起こしてしまうのですよ。

投稿: 風花爺さん | 2015年10月28日 (水) 07時18分

お早うございます。

長野と新潟の県境に繋がる関田山脈の尾根沿いを縦走する信越トレイル
ブナの黄葉に染まり、落葉の絨毯を歩く全長80kの素敵なコースですネ
名だたる豪雪地帯なので新緑と残雪歩きの紹介が良く目につきますが関西からはアプローチが大変、昔スキーシーズンに戸狩行の
臨時夜行列車が走っていたのを記憶しています。

関西にも高島トレイルありこちらも人気の80kのコースです。
手元に信越トレイルの冊子あり、機会があればと伺ったはいるのですが遠すぎて先ず手が届きそうにありません。
拝見しながら風花様の歩かれたコースを確認していると東端の天水山の西端の斑尾山に今回歩かれた鍋倉山、これをもって全通したことにできないかと・・・・いいとこ取りですネ(笑)
やはりキセルもいいところかと思います。(爆笑)

投稿: かおり | 2015年10月29日 (木) 08時26分

かおり様
東海道自然歩道とか関東ふれあいの道とか、歴史の長いトレイルはあまり整備状況が良くないのですが、信越トレイルは地元の熱意があっていかにもトレッキングにふさわしいコースになっているようです。
夏は暑い、冬は豪雪で、春秋に限られますがなんといってもブナが見事ですね。
私はマイカーなのでどうしても虫食いになってしまいます。
なので、完走にはハードルが高いです。
両端と真ん中だけでは全通とはいきませんね。
京都からではいかにも遠すぎますね。
かおりさんのお膝元の高島トレイルも長いですね。
武奈ヶ岳も含まれているようですが、かおりさんはすでにかなり踏破されているのではないですか?

投稿: 風花爺さん | 2015年10月29日 (木) 09時53分

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