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梅雨の黴で腐った頭でウダウダと・・・

2015年7月10日

もう10日以上山歩きができない。
こんなに間が開いたのは心臓にステントの埋め込みをして以来。
髀肉(ひにく)の嘆をかこつのは私ばかりではなく、拝見している山ブログでもやはり更新のインターバールが長くなっている。

あれだけ反対意見が渦巻いていたにもかかわらず、新国立競技場の総工費2520億円が了承された、という。
了承したのが「有識者会議」という組織らしい。
きっと高く広い見識の持ち主、すなわち賢人の集まりだろうと思いながら顔触れをみれば・・・なんだ、みんな”つくりたい、やりたい”とい受益団体のボスばかりではないか。
~なぜか設計審査の座長だった安藤忠雄氏は欠席。
これではこの結果は初めから分かっていた出来レース、というより八百長といわれても抗弁できないのではないか。
あのM元総理(イニシャルなんかにしなくったって誰でも分かるのに・・・)なんかがしきりに弁解とも擁護ともつかないコメントを口にしていたが、そもそもこの道をひた走った元凶が、この引き際の悪い方らしい。
あれだけシニカルに批判していたM都知事(こちらもイニシャルにする必要なんかないのに・・・)は所詮犬の遠吠えをしていたのか。
これでは客観的で、大所高所にたった判断など望むべくもない。
有識者会議などとは鉄面皮もいいところで、以後
非有識者会議と改名すべきだろう。

要するに、自分の懐は痛まない、他人の金(税金)を使って、自己満足のため思いっきり贅沢ををして、何らかの勲章を手に入れたいという魂胆だろう。
それを糊塗(こと)するためにこの時ばかりは「国際公約」を振りかざすのである。
あの国威発揚にはも恥も外聞もない醜態をさらす中国の北京でも主会場の建設費が430億というのだから、今回の決定がいかにベラボーなものか一目瞭然で、開いた口が塞がらない。

A この宇宙的な斬新(あるいは奇抜な)なザハ・ハディトさんのデザインに目がくらみ後先考えずに”これだ!”と飛びついてしまい、もう引っ込みがつかなくなっての尻拭いはいったい誰がするのか?
そもそも意匠設計家など、工法の難易度とか、金のことなど考えず、ひたすら意匠・デザインにしか関心がない。
この二本のキールアーチを実現するだけのためにたいへんな土木工事が必要らしい。


さらに恐ろしいのはまだまだ追加費用がいくら積みあがるのか分からない、とか完成後に発生する途方もない維持費・・・。
これまでもいわゆる「ハコモノ」づくりでいかに巨額の税金無駄遣いをしてきた反省はどこに消えてしまったのか。
非有識者であるお爺さんたちは、可愛い孫子にこんな重い負の資産の数々を残すことになのうしろめたさを感じないのだろうか?

立ち止まる、あるいは引き返す勇気を持てなかったこの有識者会議のありようが、私には戦争終結をズルズル延ばした挙句、徒に犠牲者を多くした終戦間際の為政者と重なって見えてしかたない。
~とここまで腹立ちまぎれに書いてきたが、だんだん露呈してきているのは、設計案の決定から今日に至るまでの間になされた諸問題への対応で、実に多くの関係者のいい加減さや無責任さである。
こんな、無責任の挙句の無駄遣い止めたら、もっと切実な未だ災害の後遺症に悩んでいる地域、生活困窮者、待機児童問題など諸問題が幾らかでも解消したであろうに。

さて、これだけの巨費を一体どうひねりだすのか、私に名(迷)案(自画自賛)がある。
国も、地方も莫大な借金を抱えているのだからもう税金は使わない。

国民に賛否を問うて、賛成の人から資金を提供してもらう。
特に有識者会議のメンバーはもちろん、これまで無責任の数々を尽くしてきた関係者には率先して負担をしてもらう。
M元総理の10億円を始めそれぞれ相応に・・・これでも焼け石に水、か。
こうなってもあなたは新国立に賛成しますか?有識者の皆さま。

でもなんとボヤいても、もう後戻りはしないのだろう。
こうした、引き返す勇気を持てないこのようなリーダーに率いられて登山をしたら確実に遭難する。

うっとうしいことのついでだが、7月に入ってから東京での日照時間がこともあろうにたったの20分にも達していないらしい。

そんな折だが、七夕から始まった新しい気象衛星「ひまわり8号」クンのデビューは嬉しいニュース。

A_2
画像のクオリティが格段に上がり、かつカラー画像になったので、3万8千kmの宇宙から雲の動き、台風の動きなどが臨場感を持って見られ、感動的ですらあった。

もう一つのいいこと~Oさんのブログでお勧めの、映画「愛を積む人」を観た。

A_3     A_3
このハートウォームジャンルにおける涙を誘う道具立てや、”どんな石にも居場所はある”という類のセリフなど、ありふれているといえばそうだが、私は素直に己の汚れた心をカタルシスしました。
観終わってしばらくの間は私も「良い人」でいられる。
キャスティングでは特に柄本明が良かった。
シリアス、コミカルどちらでも幅広い達者な芸を見せる。
佐藤浩市は好感度が高いのだが、柄本の芸域には達するにはもう少し年季がいるだろう。
私が特に見惚れていたのは、美瑛の丘の風景と彼方に並ぶ十勝連峰の映像。


A

美瑛は何度か訪れているので見慣れているだけに懐かしい。
それにしても感動で心が洗われる名作映画やTVドラマにはどうして北海道を舞台にしたものが多いのだろうか?
幸福の黄色いハンカチ、遥かなる山の呼び声、駅ーSTASION,北の国から、風のガーデン・・・などなど。
映画などにはいかにロケーションが重要なのかを如実に物語っている。

この映画の石を積む営為を見ていてスコツトランドのあの荒涼とした広大な牧草地に縦横に、また延々と続く時代がかった石の長い線を思い出した。

A_2

無機質な石を積み上げただけの石積みなのに、人間の一途な情念が描いた不規則な幾何学模様は、今は風土にすっかりなじんで、独特の景観を見せている。

はてさて、それにしても梅雨はいつまで粘るつもりなんだろうか。
台風11号の通過で劇的な変化が起こるのだろうか。

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コメント

新国立競技場の件では風花さんと同意見の方がほとんどではないでしょうか。こんなことがまかり通った理由を私にも納得できるように知りたいものです。

愛を積む人をご覧になったのですね。雨が続く季節は映画でも楽しむのがいいですね。

最後の写真、スコットランドの石垣は素晴らしいですね。。。
私は以前から石垣に興味があります。古城などの歴史的なものより寒村の古い石垣が好きですね。

投稿: おキヨ | 2015年7月10日 (金) 12時19分

おキヨ様
お蔭さまでしみじみとした情感で心が充たされる時間を過ごしました。
映画を観ているときにはたいがい5~10分くらい寝込んでしまうのですが、この度は一睡もしませんでした。
スコットランドはもちろんですが、欧州全域に亘って「石の文化」が言われますね。
この石積みは羊たちを飼う囲いでしょうが、建物を中心にして石を使った建造物が圧倒的に多いですね。
石は年月を経るほどに独特の風合いを見せるようになり、これが実に風土によく溶け込むのですね。
日本の山村でも石垣はよく見ることができます。
少し崩れかかった石垣には、当事者には悪いですが、滅びいくものの哀切さがあって、実にいいものですね。
新国立競技場のドタバタはもうこれ以上みたくないですが、まだまだ尾をひくでしょう。

投稿: 風花爺さん | 2015年7月10日 (金) 15時10分

風花さん、こんにちは

国は国立競技場、当県はJ1仕様のサッカー場、当市は芸術館と税金をつぎ込んで箱物造りに大わらわです。特に芸術館は、近くに県の文化ホールがガラ~ンとしているのです。県庁所在地の市には、大型スーパーがありませんが、TOPが商工会議所の長が4期も続いているのでは、これも頷けます。私の足は既に半月経過しましたが、筋肉部分の損傷なので、山歩きに果して耐えられるのか不安です。

投稿: | 2015年7月10日 (金) 16時14分

岳様
どうして行政は次々とこうも不必要な施設をつくりたがるのでしょうか。
見栄なんでしょうか。
それとも何か人には言えない美味しいことがあるのでしょうか。
出来た後の赤字の垂れ流し。
誰も責任を問われない仕組み。
腹が立つばかりです。
足の回復は意外に長引きそうなんですね。
焦らず養生されてください。

投稿: 風花爺さん | 2015年7月10日 (金) 20時28分

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