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渡邉玉枝さんと歩いた三つ峠山

2015年5月28日

エベレスト登頂での女性世界最高齢記録を持つ渡邉玉枝さんについて私ごときヘナチョコ山好きが語るのは神を恐れぬ業になります。

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年に一度程度、ご一緒に山歩きをしていただいていますが、このところ間が空いていました。
幸いにある方のお膳立てで某日、久し振りにそれが実現しました。
私はただその話に乗っただけなのですが、行き先についてはメンバーの脚力を考慮して、「三ツ峠山」というありふれた選択に落ち着きました。
河口湖町にお住まいの玉枝先生(私たちは尊敬と親しみをこめてこうお呼びするのですが、ご本人は嫌がります・・・)にとって、御坂の山々は文字通り裏山です。
私としては玉枝先生に、秘められたお勧めのコースを選んでいただきたいというのが本音だったのですが・・・。

三つ峠山1785mは関東圏では恐らく五指に入る人気の山。
いつものように河口湖畔で落合い、一番楽に登れる「御坂峠」口に着くと人も車もオーバーフロー状態。

何とか路側にスペースを見つけて駐車。
 

歩き始めれば「ひかり」並みの玉枝先生と、在来線のそれも各駅停車のわれわれとはスピードの差は歴然としています。
始めのうちは待っていただいたのですが、あまりの鈍足にしびれをきらしたか、そのうちアッという間に背中が見えなくなってしまいました。
一本道なので、いずれ山頂の小屋か、頂上で落ち合えるだろうと多寡をくくっていました。

Dscn4549 山頂近くで辛うじてボンヤリと富士が見えます。
太宰治が「富士には月見草がよく似合う」とした、御坂峠はこの近くなので、やはりこの山では富士山が見えなくてはなりません。
深田久弥が「偉大なる通俗」と呼んだ富士山はさんざん見ていのに、やはり見えたほうが嬉しいものです。

ところで狭い山頂にひしめくハイカーの中に玉枝先生の姿はありません。
どこでどう行き違ってしまったものか、とにかく落ち着かない気分のままで昼食を摂りました。
一旦下りかかると上ってくるご本人にバッタリ出会いました。
これで2度目の山頂になるそうでした。

玉枝先生はヒマラヤ8千m峰5座を始めとして、数多くの海外登山をしています。
誰もが凄い!と思うのはその全てを成功させていることです。
ご本人はそれを誇ることもなく、問われれば淡々と語るだけです。
好きではないのでマスコミの露出度が少なく”だから渡邉さんは好きだ”ということになるのですが、渡邉ファンとしては正直な所歯がゆい思いをさせられます。
小柄な体に秘められている並外れた体力は、少女時代に農作業を手伝っていて培われた、とおっしゃっているが、それだけではないでしょう。

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Dscn4556 三ツ峠山名物の、山頂直下の屏風岩。
岩登りのゲレンデになっていて、今日も大勢のクライマーがへばりついています。
玉枝先生も最初の海外遠征、マッキンリーに出かける前はここで岩登りのトレ-ニングに励んだそうです

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Dscn4561 木無山からの富士

Dscn4562 雪は目に見えて減っていますね~

Dscn4563_2 急坂の下りで、ご覧の通りでご本人はシャンとしていますが、従う者は腰が引けています。

たった一日のことでしたが、お忙しい中でお付き合いいただきありがとうございました。
私にとってまた珠玉のような一日が、ささやかな人生に刻まれました。

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コメント

渡邊玉枝さんがエベレストに登頂された当時は否応なしにマスコミに引き出されたという感じでしたが、そのおかげで私なども彼女の偉業とご本人を知ることが出来ました。
さばさばとしたお人柄と記憶しています。

憧れの方と一日行動を共にする喜び伝わりました。


投稿: おキヨ | 2015年5月28日 (木) 11時56分

おキヨ様
渡邉玉枝さんの人柄については、知る人ぞ知るで、とんでもなく凄いミッションを、誰も知らないうちにサクッの成し遂げてしまい、あとで大騒ぎになり、マスコミに追っかけられることになり困惑するなんてところに真骨頂があると思っています。
ほんの僅かですが、パーティーなでで飲んだり食べたりする機会がありましたが、いつも全く気取る風がなく、自然体そのものです。
そこらにいくらでもいる田舎町のオバサンで、この山歩きの時も気付くハイカーはいませんでした。
周辺はもっとご自分の足跡を誇ってもいいのではないかとヤキモキしているようですが、ご本人にその気がなく、今の時代では実に稀有なお人柄ですね。

投稿: 風花爺さん | 2015年5月28日 (木) 14時36分

風花さん、おはようございます

三ツ峠山は憧れの山です。写真を見てはいつ行こうか等と考えていますが、富士山がクッキリ見える確率の高い冬にと思うと中々行けません。 足は血液のポンプの役割を果たすと言いますが、山ならずとも動かしていないといけませんね。 山の達人との山行が出来るなど、素晴らしいですね。

投稿: | 2015年5月31日 (日) 08時31分

岳様
ラウンド富士では、富士のビューポイントは幾つもありますが、三つ峠山はその最右翼かもしれません。
一番楽なのは御坂峠道からですが、基本的には通年車で登山口まで入れます。
ただ、岳さんのところからだとかなり遠いですね。
私も岳さんのブログでいろいろ登ってみたい山が生まれるのですが、ロングドライブが億劫になってきていて、なかなか実行に移せません。
ふくらはぎより、運転気力の方が血行障害を起こしかかっているようです。
渡邉さんは気取りのない方なので、一緒していても気疲れすることがありません。
偉ぶらないことって、なかなかできないことですね。

投稿: 風花爺さん | 2015年5月31日 (日) 11時24分

すごい方とお知り合いなんですね。
調べてみますと73歳でエベレスト、、うわぁ。。
海外登山、、縁のない話ですが、少しずつ本などで勉強して
読む楽しみにしてみたいです。

三つ峠山は雨の日に歩いたきりですので、また再訪してみたいです。太宰の月見草のくだりは綺麗ですね。

投稿: itta | 2015年6月 2日 (火) 22時59分

itta様
渡邉さんとは知り合いというより、その人柄に惚れている大勢のファンの一人、といったところです。
渡邉さんは目立つことが好きでない性格なので、マスコミの露出度が低く、したがって田部井淳子さんや、三浦雄一郎さんなどに比べて知名度は高くありません。
しかし、海外での高所登山の実績は、日本の女性の中ではナンバーワンだと誰でもが認めています。
そんなわけで登山界ではよく知られている方です。
サミッター(エベレスト登頂者)の間でも”渡邉さんは好きだ”という声が多く聞かれるそうですよ。
御坂の山を歩いているとバッタリ渡邉さんに出あうことがあるかもしれませんね。

投稿: 風花爺さん | 2015年6月 3日 (水) 06時31分

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