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千畳敷の春山シーズンもいよいよ幕がおりる

2015年5月16日

そういう意図はなかったのだが、巡りあわせで81歳になっての最初の山歩きが千畳敷から乗越浄土辺りまでの残雪歩きになった。
もう少し早い時期で、雪が固まっているのがいいのだが、ゴールデンウィークの混雑を回避しているうちに、こんなタイミングになってしまった。

Dscn4492  ロープウェイの窓から ~ゴールデンウィークにはさぞかし混んでいただろうが、今はもう寂しいくらい。

千畳敷には何度かきているが、残雪期は初めてになる。
アイゼンは8本爪にした。
ピッケルとストックの併用にするか、Wストックにするかは迷った。
雪は相当に腐っているだろう。
シャフトの短い今時のピッケルだと深く刺さり過ぎ、バランス保持には役立たない。
その点ではバスケット(先端に着ける雪用の輪)を外したストックなら適度にバランス保持と、確保に役立つだろう。
しかし、もし滑落を止めようとしたら曲がるか折れるかするだろう。

愚考のすえWストックに決めた。

千畳敷をスタートしたのはそろそろお昼かな、という時間。
新宿一番の高速バスでもこんな時間になってしまう。
帰りの予約バスの時間の関係でここでの滞在時間は3~3・5時間なので、行動範囲は限られてしまう。
山頂へのこだわりは捨て、とりあえず「乗越浄土」へ足を向ける。
そこまでのルート上には降りてくる人影が二つ見えるだけ。
登りはどうやらワレ一人らしい。

Dscn4500 中央のコルが目標 ~その下の左右が狭まった辺りは雪崩の巣らしいが、もうその心配は無用であろう。

Dscn4502 千畳敷カールの底から南アを見る。

カールの底を抜け、八丁坂にかかると急速に傾斜がきつくなる。
予想通り、雪はスッカリ腐っていてグズグズ。
アイゼンもほとんど効かないので、キックステップの多用となる。
必然的に疲れる。

Dscn4508

斜度は増すが、ここでは安心感が持てる。
仮に滑落しても、大きな凹部になっているカールの底で必ず停まるだろうから・・・と。

Dscn4506 岩に挟まれた喉のようなところを抜ければ乗越浄土

Dscn4524 カール中腹辺りから再び南アルプスを。

Dscn4509 画面中央にオットセのような岩がある。

Dscn4514 乗越浄土に着く ~見下ろす千畳敷カールには人影が見えない。 

A 黄金週間はかくのごとし ~ネットで拝借したもの

Dscn4512  乗越浄土の平坦地では、雪はすっかり消えている。
人影にない一帯には強い風が吹きつけるだけ・・・

Dscn4516  遠くに空木岳と南駒を見る。

Dscn4521 宝剣岳の「天狗岩」

Dscn4523 御嶽山は相変わらず、噴煙をくゆらせている。
ここまでとして、早めながらこれで降りることとした。
八丁坂上部の急斜面は踵キックで慎重に降りた。
途中で面倒になり、アイゼンをお脱ぎ、Wストックを使ってグリセードで滑りたくなった。
でも、転倒でもしたら、誰かが下で見ていたら騒ぎになるかも知れないと自重した。

往路を戻り駒ケ根ICには一時間早く戻った。
実はそうするワケがあった。
ブログ上でお付き合いいただいている岳さんのブログ「見上げたもんだよ」に何度か登場する、この辺りの名物「ソースカツ丼」の店がこのICの近くにあることをバス車内のイラストマップでしった。
かねて一度は賞味したいと思っていたので、絶好の機会となったわけである。

Dscn4528 山麓からの逆光の宝剣や伊那前岳

Dscn4534 さすがに本場、この看板 

Dscn4529 あったぞ!明治亭 ~インターから意外に近かった。

Dscn4530 国産ロースの丼
トンカツの下にキャベツの段があり、ご飯はその下に埋没している。


Dscn4532 2cm以上はありそうな分厚いトンカツ
何十年も慣れ親しんできている好物の「カツ丼」とは全く別種の丼ものであった。

満幅の腹を抱え、シルエットになった千畳敷に見送られて、二人シートに一人で座れるバスに揺られて伊那路をあとにした。                            

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登山」カテゴリの記事

コメント

私が初めて千畳敷から宝剣岳を眺め感動してからまだひと月も経っていないのに懐かしい場所を拝見でき再び感動が蘇りました。
あの時と比べ雪はそれほど変わっていないように思いましたが引いた角度の画像はやはり雪がだいぶ少なくなっているのが判ります。

またわが夫婦の観ることが叶わなかった高い位置からの風景の素晴らしいこと。。。

ソースかつのお店は山方面に行く途中にも藁屋根のお店がありましたが現在胃病持ちの私、断念しました。

それから、これはお願いですが、デスクトップ用の画像を一枚〔上から2番目〕いただいてよろしいでしょうか。
自分の撮った画像ではデスクトップに不向きです。

投稿: おキヨ | 2015年5月16日 (土) 12時02分

風花さん、こんにちは

天候にも恵まれ、絶好のタイミングで行く事が出来て良かったですね! ブログのお仲間が続々と千畳敷カールへ、今年はロープウエイが運休していた事もあり、私はまだ行ってないんですよね。夏道は九十九折りの登山道ですが、冬は直登で斜度もあり緊張します。ソースカツ丼、話のネタにはいいですね!

投稿: 岳 | 2015年5月16日 (土) 13時53分

おキヨ様
誰でもが労せずして2600mの高所に立て、日常を超えた風景に出あえる、という意味で千畳敷は貴重なところですね。
ましてや一度でも訪れていれば、その風景は親しく、懐かしいものになります。
私はこの夏もう一度山の仲間とくることになっているのですが、それが最後になるかもしれません。
雪解けは始まると想定以上に早いものでして、10日も経つと見違えるほどにもなります。
この雪の下ではジッと耐えていた花々が、雪解けを待って一斉に開花する高山の春がもうすぐにやってきますね。
私がアップしている写真については、この程度の画質のものですが、どうぞご随意にお使いください。

投稿: 風花爺さん | 2015年5月16日 (土) 14時37分

岳様
初めて残雪の千畳敷に入りましたが、欲をかかなければ東京から安直に日帰りできるので実に便利です。
八丁坂の上部の勾配はそうとうなものですが、これだけ雪が腐っていると、カールの底で絶対停まれると思え、安心して滑落できそうでした。(笑い)
・・・とは冗談で、やはり滑落などしないほうがいいですよね。
ソースカツ丼はB級グルメの王様のようですね。
後で思ったのですが、出されたカツをそのまま食べたのですが、あれはソースを掛けるべきだったのでしょうか?

投稿: 風花爺さん | 2015年5月16日 (土) 14時48分

ソースや辛子は、お好みで追加される方も居ますね。
ソースカツ丼会で、同じソースを使っているとは言いますが、
やはり味は様々に工夫されています。

投稿: | 2015年5月16日 (土) 14時57分

岳様
私は出されたままで食したにですが、後になってテーブルに載っていたソースを使うべきだったのかな、と疑問を抱いてしまったものですから・・・。
ありがとうございました。
今度、機会が得られたらソースを使ってみます。

投稿: 風花爺さん | 2015年5月16日 (土) 18時23分

画像の件ありがとうございます。
早速デスクトップに使用させていただきました♪

投稿: おキヨ | 2015年5月17日 (日) 12時22分

風花様~ お早うございます。

81歳のお誕生日を、お元気で迎えられて先ずはお喜び申し上げます。
8歳年下の弱冠後輩ですが風花様に続けと願っていますがどうなることやらです。

春山の千畳敷から残雪を踏みしめてのトレッキングいいですネ
人ひとりも居ない静かなる山歩きと、南アルプスの大展望を一人占め、山頂を踏まなくとも存分に堪能されたことでしょう。

ソースを使うべきかの迷いはハムレットの心境どすな~

投稿: かおり | 2015年5月19日 (火) 10時09分

かおり様
黙っていても暦が一回りすると、自動的に歳の数が一つ増えてしまうのはシャクの種です。
忘れている振りをしていても、周囲から気づかされてしまいます。
気力は何とか振るいたたせても体力の低下は誤魔化しようがなく、シブシブながら山頂へのこだわりは捨てざるを得なくなっています。
ちかごろは、とりあえず雰囲気を味わえるだけでも良し、とするレベルになってしまいました。
70歳台前半のかおりさんには未だ、無縁の境地でしょうね。
山歩きには年齢相応の楽しみ方があるので、そんな道をこれから暫くの間、ボチボチ歩いていきます。

投稿: 風花爺さん | 2015年5月19日 (火) 14時08分

こんばんは。
大変失礼ながら81歳というお歳に驚きました。。
80を越えて尚、バリルート、雪歩き、、
果たして私に実現できるかどうか、、考えてみましたが、
全く自信が持てません。。感服致しました。

美しい山に明治亭のソースカツ丼、、羨ましくてひっくり返りそうです。。

投稿: itta | 2015年5月21日 (木) 21時27分

itta様
自分の年齢を売り物にして、感心してもらおうという魂胆が見え透いていて、われながらみっともないとは思っています。
気持ちのうえでは歳を忘れて、ついつい背伸びした高望みして、実際には年齢の厚いカベに阻まれて挫折を繰り返しているのが現実です。
ようやくこのごろ体力は低下しても、山歩きにはそれに相応した愉しみ方もあることが幾分かは分かってきているように思っています。
これからも体力、気力、それに幾ばくかの財力のトライアングルがキープできる間は続けていきたいと願っています。
ittaさんとは世代ギャップが大きいでしょうが、どうぞこれからもよろしくお付き合いのほどをお願いいたします。

投稿: 風花爺さん | 2015年5月22日 (金) 07時16分

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