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小棡峠と浅間峠 ~笹尾根の峠シリーズ

2015年2月3日

一月往ぬる、二月逃げる、三月去る・・・
瞬く間に12分の1が過去になってしまった。
明日は立春だが、紀 貫之が詠んだ
   
袖ひちて むすびし水の こほれるを
           春立つけふの 風やとくらむ

このごろ「光の春」は実感しているが、この一首のように氷が解けるまでにはまだしばらく時間がかかるだろう。
 

今、世界中で売れ、読まれている『21世紀の資本』の著者、トマ・ピケティ氏(パリ経済学校教授)が来日中で、各地で講演している。
浩瀚(こうかん)な研究書なので、今の私には残念ながらそれを読むパワーがない。
氏のコメントの一つで、アベノミックスが盛んに喧伝する
「トリクルダウン」理論について「過去にはそうした事例は見当たらないし、これからもうまくいく保証はない」という見立ては、金持ちはケチだということを知っている私は、直感的にトリクルダウンなんて幻想だと感じていたのでナットクである。
氏のいわんとすることは「低成長下の先進国では格差は拡大するばかりで、これを解決するには累進課税を強化して富の再配分をするべし」ということらしい。
こうした主張自体は日本の政治家、エコノミスト、学者などの多くが言っていることなので別に目新しいことではない。
ピケティ氏がなぜそんなにもてはやされるのかな・・・。
もう少し勉強しなければならないな。

さて、その朝(1月29日)笛吹入口のバス停を降りたのは私ひとりだつた。
「笛吹」~ここでは「ふえふき」とは読まない。
地元での表示は「うずしき」だが、地理院地図には「うずひき」とルビが振ってあり、『檜原村紀聞』/瓜生卓造でも「ウズヒキ」としている。
ここ都下唯一の村「檜原村」の南秋川筋にはこのほか「人里=へんぼり」や「事貫=ことずら」などと超難読地名が多い。

今日は私のささやかなテーマ「笹尾根の峠道」シリーズの山歩き。

Static 「小棡(こゆずり)峠」と「浅間(せんげん)峠」と、二つの峠道をつないだ今日の行程。

Dscn3878 ハイハイ、よく分かりました。
ご注意を承り自然に優しく歩くことを心がけますよ。

Dscn3879 ここが思案のしどころの「笛吹峠」と「小棡峠」の分岐点。
笛吹峠道はこのところズーッと伐採作業で通行できない、という情報があるのは承知していた。
であれば、常識的にはここに何らかのメッセージがあってしかるべきであろう。
何もないということは通行解除になったのだろうと判断し、いったんはそちらに向かった。
だが、笛吹神社でUターンした、というネット記事が脳裏をかすめていて、もしそんなことになったら時間ロスが痛いと思い、安全策で小棡峠道を選びなおした。
  ~帰宅してからのサイチェックで、伐採作業は予定より大分早く終了していて、通行可能になっていることが判明した。
どうして奥多摩情報センターの道路情報にそのことを書いていてくれないのか、とボヤクことしきり・・・

Dscn3880 開けた伐採地から北の「事貫(ことずら)」集落を見る。

Dscn3882 雲取山から東南の延びる石尾根上の鷹ノ巣山がわずかに白い頭を見せている。

Dscn3885 ウッスラと申し訳程度に雪が載っている。

Dscn3886 小棡峠 ~逆光のため文字が読めない。
笛吹から1:40ほどで笹尾根に乗ったことになる。

Dscn3891 笹尾根を東に辿ると、この尾根ではもはや珍しくなってしまった明るい自然林になった。
ここも顕著な鞍部になっているが、峠にはなっていない。
これだけの数の峠をもつ笹尾根なのに何故だろう。

Dscn3892 さらに東へ進んだ浅間峠の石祠 ~明治廿六年に設けられたものらしい

Dscn3893 ここから上川乗BSへの下り道は、早晩アイゼンの出番がくると予想していたのに、意外や意外、凍結部分が全く無く、快適な下山路であった。
登りの小棡峠道よりわずかに東で、標高が低いだけなのに、この違いをどう読み解いたらいいのだろうか。

今日の登り、下りの峠道2本は共に初めて歩いたルートである。
そんなに気合が入っていることでもないが「笹尾根」を串刺しにしている多くの峠道の全てをトレースしてみよう、というささやかなテーマの一歩を前に進めることになった。

でも、どこまで初志を貫徹できるのか、我ながら半信半疑である。
これまでも”絶対やりぬくぞ!”と心に誓い、公言もしてきたテーマが竜頭蛇尾に終わってしまったこと数知れず、だから・・・。

ある事情で2晩外泊するため(登山や旅ではありませんが・・・)パソコンとは一時お別れします。

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コメント

風花さん、こんばんは

羊おとなしく 申酉騒ぎ・・・、
中東では色々あったもののアッという間の一ヶ月、例年感じてはいますが、時日の移ろいは容赦ないですね。トリクルダウンも然りですが、今までの辿った道は過去の成功例の再現を狙ったもので、新鮮さは全く感じられません。今時の山歩きは足場が悪く雪上でもホッとしあmすが、笹尾根と聞くと爽やかさを感じます。そんな山歩きは2ヶ月先になりそうです。

投稿: 岳 | 2015年2月 3日 (火) 19時15分

岳様
家を2晩空けたためコメントレスポンスの間が開いてしまいました。
ピケティ氏は大もてで、春一番のように日本を駆け巡り去っていきました。
何かが残ったのでしょうか。
笹尾根は往時のハイカーの間ではなかなか人気がありました。
文字通り笹に覆われた明るい尾根で、さぞかし軽いハイキングに向いていただろうと思います。
今は様変わりしていて、牧歌的雰囲気は失われてしまいました。

投稿: 風花爺さん | 2015年2月 5日 (木) 11時40分

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