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高橋まゆみ人形展および関係あること、ないことあれこれ

2014年12月16日

このたびの総選挙~自分の一票で何かが変わるかも知れない、というワクワク感もないし、いつもの熱気のカケラもなく、寒々とした選挙風景のままでいつともなく幕が下りていた。
結果的に議会の勢力図はほとんど変わらないし、内閣改造もしないというから、いよいよ何のために700億もの巨費を使っての選挙だったのかが分からなくなってしまった。
野党も有権者もフイを衝かれた突然の総選挙で準備が整わず、これは首相周辺の高度な戦術がドンピシャで図に当たったということだろう。
信任を得た、とする安倍首相はこの4年間を利用して、本腰を据えて念願の「戦後レジームからの脱出」即ち、憲法改正を中心に据えた国の形づくりに取り組むつもりであろう。
やがて有権者が”こんなはずではなかったのに・・・」と、臍(ほぞ)を噛むことになる日がこないことを祈るのみである。
いい政治を望むなら政治が常に緊張感をはらんでいていて、時の政権に失政があれば交代せざるを得ない状況を用意しておくことが必要なのに、有権者は無自覚にその権利をむざむざと行使しないままにしてしまった。
・・・私は今、この状況に強く失望し、無力感にさいなまれている。

さて飯山市を拠点にして活動している人形作家・高橋まゆみさんを知ったのはいつも半睡状態で聴いている「ラジオ深夜便」
飾り気のない語り口に好感が持てて、人形には特別な関心があるわけではないが、一度はその作品を見ておきたいと思っていた。

折よく東京国際フォーラムでロングランの作品展が開催中で、師走の一日、有楽町へと出かけた。
展示作品に流れる通奏低音は、私たちがトックに失ってしまった遠い日々へのノスタルジーである。

A_2  A 
私が今日の展示作品の中で一番心を惹かれたもの。
たった一人の生徒と、一人の先生との別れの日・卒業式のシーンをモティーフしている。
相擁する師弟の心情がしみじみと伝わってくる。

観賞の途中で同じ作風の作品があることを思い出した。

Img158 同じような郷愁の情景を人形に仮託している。

冒頭に書いたラジオ深夜便のトーク中で、作者が作品のモティーフを啓発された本として陽(みなみ)信孝さんの『八重子のハミング』を紹介していた。

Img157

著者は教職の道にあって、在任中に4度のがん手術を受ける。
その途中で、伴侶がアルツハイマー病を発症する。
自らの闘病に、妻の介護が加わることとなるので、普通なら壮絶な日常になるはずである。
事実そうなのだろうが、著者はそれを壮絶な物語にしないで、自然体でこの状況を受けとめ、家族がそれぞれの場で精一杯の心遣いをしながら家庭を守る。
ここにあるのは貧困な政治なんか当てにしない、しなやかな自助の精神である。

一転して山ネタになるが、私の居住区が運営している箱根の保養施設を利用して2日間、周辺の山を歩いた。
初日の5年ぶりの明神岳はまァまァだったが、2日目は朝から雨。
沈殿する同行者を残して酔狂な私一人、降られるのは覚悟のうえで、浅間山から湯坂道を湯本まで下る予定で出発した。
傘を差せば何とかなりそうに思えた雨足だったが、山に入ると雨音は次第に強くなってきた。
何とか浅間山までは登ったが風雨は強さを増すばかり。

Img       Img_2
まとったジャケットは撥水性はあるものの、ゴアテックスではないからもうこの雨を防げない。
靴もまたゴア靴ではなかったから中までびしょ濡れ。
この状況で湯本まで歩くことは暴挙でしょう!
早々に宮の下駅に降りることにしたが、途中で三度スリップ。
パンツ、ジャケット、ザックとも泥まみれ。
こんなみじめな姿でロマンスカーに乗るわけにはいかないので、急行で新宿へ戻った。
♪ わたしバカよね~ おバカさんよね~ ♪

 

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コメント

風花さん 、こんにちは

私が高橋まゆみさんを知ったのは10年くらい前ですが、最近はJAのテレビCMなど、作品の露出がおおくなりました。全国100ヶ所あまりを巡って作品を紹介されたそうです。来年新幹線が開通すると観光客も増えそうですね。あの様な標識が目に着くと、つい足を伸ばしたくなる気持ちは良く解ります。

投稿: 岳 | 2014年12月18日 (木) 10時39分

風花様~ お早うございます。

人形に託した「われら腕白時代」に自分の子供時代を
写しているようでノスタルジアに誘われます。

メンコやビー玉遊びで明け暮れた
昭和の腕白小僧だった我ら年代、他の子と喧嘩して泣かせたり
日が暮れるまでドッジボールで遊んだり
テレビなど何もなかった子供の時代、昭和が一段と遠ざかっていきますね

高橋まゆみ人形展のことは飯山市にあることは知っていましたが
中々、そこまで出かける機会がなく残念です。

泥まみれでさすがロマンスカーに乗れず
急行でご帰宅には笑わされました。

投稿: かおり | 2014年12月18日 (木) 11時00分

以前に河口湖畔にある与勇輝人形美術館で作品を観ましたが、高橋まゆみ人形はまた味わいが違いますね。いかにも日本人好みの郷愁を感じさせるいい作品です。
人形作家も個性が売り物ですものね。
雑誌やテレビでおなじみですが、実物を観たいものです。

トレッキングはいい日ばかりではないのですね。でも、思い出に残るのはこういう日といいますから。。。^^

投稿: おキヨ | 2014年12月18日 (木) 12時05分

岳様
高橋さんはそうとうメジャーな方なんですね。
時流に疎い私は、ラジオ深夜便を聞かなければ、一生知らないままで終わってしまっていたでしょうね。
それにしても、唱歌「ふるさと」にしてもそうですが、飯山線の沿線ではノスタルジックなものが生まれるのでしょうか?
日本の原風景が色濃く残っているのでしょうかね。

投稿: 風花爺さん | 2014年12月18日 (木) 15時36分

かおり様
技法は異なりますが、切り絵作家の滝平二郎の作品も郷愁を誘うものですね。
誰であっても心の底にある「郷愁」は、作家の創作魂を呼び起こすモチーフになるんでしょうね。
私も年齢相応に、こうした作品に触れて、遠い日の郷愁を呼び覚まされて、胸が締め付けられるような思いをすることがあります。
かおりさんが列記されたような、さまざまなシーンが記憶の底から蘇ってきます。
「三丁目の夕日」よりもっと昔の話になりますね。

投稿: 風花爺さん | 2014年12月18日 (木) 15時57分

おキヨ様
高橋さんの作品を見ると、確かに昔の子供やお年寄りはこんな顔をしていたな、と思います。
もちろん身なりは全く変わっていますが、そればかりでなく顔つきや体形まで変わってきているように思います。
おキヨさんは人体デッサンをされるので、そのあたりのことはとうに実感されているのではありませんか?

雨の日に山歩きをしていいことは一つもありません。
濡れるおそれのないところでおとなしく過ごすのが一番です。

投稿: 風花爺さん | 2014年12月18日 (木) 16時08分

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