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赤城・荒山 ~消えた登山道を探しに

2014年10月31日

この秋の紅葉は早い、というのは秋口から聞こえていたが、例年なら11月上旬に色づく山荘のモミジが既に盛りを過ぎていることから改めて実感した。

Dscn3584       Dscn3587
さて、加齢ということは、年齢は重なっていくが、反比例して何かが少しずつこぼれ落ちていくことである。
探究心も例外ではない。
年毎に薄れていく探究心の残りをかき集めて、赤城・荒山の一角にかってあり、今は消えた登山道を探しに向かったのが28日のこと。

赤城山群の中で不等辺三角形ながら一番山容が整っている「荒山」1572M。
その荒山の山頂から北へ、地蔵岳に向かって急下降する登山道は、途中に崩壊が起こり危険だということで長いこと立ち入り禁止になっている。

情報の更新をしない国土地理院の地形図には依然として登山道が描かれているが、アップデートを怠らない昭文社の登山地図からは消えている。
これまで何度か頂上から下方の様子を窺ってみたことがあるが、もちろんその程度では全体の状況は分からない。

先日、荒山から東北の登山口になる軽井沢峠に戻る時、倒壊し笹原の中に隠れていた二つの古びた表示板を見つけた。
一つは「関係者以外の立ち入り禁止」
もう一つは登山道を表したもので、立ち入り禁止方向は×印で描かれている。
”そうか、これがかつての荒山への登山口なんだな、キット!”
見上げる尾根への斜面は一面の笹に覆われていて、道型は埋もれているが、笹は丈の低いミヤコザサなので、ここを歩くのには造作はいるまい。
これで手がかりが掴めたので次の機会にはここを探ってみることにそのとき決めた。

Dscn3565 28日、軽井沢峠の登山口にいつものように駐車。

Dscn3566 登山口から見る荒山の北面~山頂から急角度で尾根が落ちている。それを登るのが今日の目的。

Dscn3577 笹の中に埋もれていた標識を立てかけた。
ここが幻の山道の入口に違いあるまい。
関係者以外の立ち入り禁止、とある。
「関係者」って誰のことなのか?
”オレはこれから山に登る者だから「関係者」に当たるだろう?ウン、そうに違いない”
そんなごく常識的?な解釈をして、この笹の斜面に踏み込むこととした

Dscn3568
見た目には足跡は見えないが、実際に踏み込んでみると、かつての踏み跡は感触で分かる。

Dscn3569 再び荒山

Dscn3570 荒山と地蔵岳の中間にある前浅間山(荒山は浅間山の別称がある)に登りつく。
何かの看板があったのだろう。
今は錆びた支柱だけが残り、それに文字の消えかかった「前浅間山」と書いた板がついている。
そして意外にもまだ十分に現役を張れる道標が健在振りを見せていた。

ここから荒山までの稜線では、昨日の寒気の吹きだしによる強風が、轟々と梢を鳴らしている。
ほとんど冬支度をしているがそれでも寒い。

Dscn3571 もうすっかり冬枯れの尾根。

Dscn3572
さて、立ち入り禁止の理由となっている「崩壊地」はいつ現れるのか?
緊張感をもって山頂圏の急斜面にとりつく。
遠目の通りの急傾斜で、時に四つん這い状態になるが、この程度ならどこの山にでもあることで、特別に注意を要することもない。
そうこうしている間に、見慣れている山頂北側の石祠が目の前に現れた。
”エーッ、もうこれで終わり?”
間違いなくそれで終わりだったのだ。
危険箇所など全くなくて、意気込んでいたのに、拍子抜けするくらいいともアッサリと通いなれている頂上に着いた。

Dscn3573

長い年月が経過して、崩壊箇所が自然に復元したのだろうか。
その仔細はともかくとして、既に「立入禁止」にする理由は存在しないと思われる。

Dscn3576 立ち入り禁止のロープ。
看板もあるが文字はすっかり消えている。

行政は何もしないでこのままのほったらかしが続くだろう。
しかし、おそらく自然発生的に、問題なく登れる、という情報が次第に広まり、やがて消えた山道が再び姿を現すだろう。
何故なら、荒山には今日のコースが一番短時間で登れ、かつ登山としての面白味も一番だから・・・。

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コメント

紅葉が以前ほど美しくないのはどの山も同じでしょうか。。
昨日榛名まで出かけたのですが、きちんと色づく前に落葉している木もありました。季節になってもひきしまった寒気が無いせいかもしれません。


登られた山はもうすっかり冬支度のようですね。。。

投稿: おキヨ | 2014年10月31日 (金) 13時13分

おキヨ様
紅葉の出来栄えがいまひとつという嘆きがしばしば聞こえます。
確かにそう思いますが、それでも日本の秋の素晴らしさは世界に冠たるものであることには変わりないと思います。
こんな素敵な季節を持てる日本はほんとうに良い国ですね。
今年の秋は長いらしいですから、もう暫く楽しめそうです。
山ではすっかり落ち葉の季節に移っていますが、乾いた落ち葉のカサコソという音を聞きながらの山歩きもまた、この季節ならではの風情です。

投稿: 風花爺さん | 2014年10月31日 (金) 20時10分

関係者の風花さん 、こんばんは

流石に探究心旺盛ですね! 面白そうな山にみえます。冬に向かうこれからの北関東は、尾根歩きも楽しめそうですが、この山はマイナーな山なのでしょうか?

投稿: 岳 | 2014年10月31日 (金) 21時15分

岳様
荒山は赤城山群の一峰です。
関東圏のハイカーには知られています。
普通には、表玄関に当たる赤城観光道路の途中にある「姫百合駐車場」から「荒山高原」を経由して、2時間強で登ります。
私が時々利用するルートは裏口にあたるもので、こちらの方が楽なのですが、ハイカーの姿は極端に少ないです。
赤城山は、八ヶ岳には及びませんが、幾つかの峰と、多様なコースがあって、これに四季を組み合わせると豊富なメニューが創れます。
私にはどこを歩くにしてもガソリン代千円以内で行けるので、とても重宝な山です。

投稿: 風花爺さん | 2014年11月 1日 (土) 06時53分

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