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バリ・ルートから高塚山、そして白蓮の墓詣で

2014年9月23日

関心事だったスコットランドの独立は住民投票の結果実現しなかった。
人類が滅多に経験しない壮大な実験になるかな、と一瞬思わせたこともあったが、独立が選択されたら世界の政治、経済などの大きな不安定要因になるので、ひとまず国際社会は安堵の胸をなでおろした。
スコットランドも自治権を大きく拡大しているので、一番望ましいところに着地したように見える。

新たな気がかりは急速に進む円安の足取りである。
長い間の円高で、生産拠点の海外移転が進んでいる今日、かつての貿易立国日本は様変わりしていて、円安でも輸出量が増えず、むしろ原油などの輸入価額の高騰で、貿易収支、経常収支の赤字が常態になっている。
円安は短期的には輸出企業には収益をもたらすが、消費者にはガソリン価格の高止まり、電気代の値上げなどで生活を直撃する。
生活実感としては、円安のデメリットを痛感している。

さて、好調の「花子とアン」が今月で終わるので、放映中に連子さまこと、白蓮の墓に詣でておきたかった
山の会のGさんからの情報で、石老山(相模湖の南岸)の山麓にある古刹「顕鏡寺」に白蓮(葉山蓮子、柳原白蓮)の墓があることを知った。
この寺は石老山への往来で、何度か通り過ぎたことがあるが、信心とか信仰とかにはおよそ無関心の私が足を止めることはなかったが、この情報には興味を抱いた。

それは、かねて石老山の東にある寂峰「高塚山」675mを探ってみることを考えていたので、その実行と墓参りと組み合わせて歩こう、というのが今日(21日)の目論見。
高塚山は直接登るルートは無いので、唯一の資料が松浦隆康さんの
『バリエーションルートを楽しむ』である。
高塚山だけであればバリ・ルート歩きのセオリー通り、木々の葉が落ちてからの方が適期になるのだが、それまで待っていると「花子とアン」は終わっていて、墓参の効果は薄れてしまう。

Static 今日のGPSログ ~記録を高塚山で終了させてしまったので、それ以後は青丸で示した。

Dscn3356 山麓の「寸沢嵐(すわらし)」から見る左端の高塚山から右端の石老山への稜線 ~久しぶりに空気が澄んで、秋らしくなった。

Dscn3357 山への取り付きの目安となる「清光禅寺」
ここから10分ほど歩いて道なき樹林にはいり、それからはスマホのGPS機能にヤマカンを組み合わせてしゃにむに高い方へ、高い方へと突進する。
不快な蜘蛛の巣がやたら多く、払いのけながら、急な斜面を攀じ登る。
足元はザラザラと滑るので、疎らに生えている細い潅木を掴んだりして、四つん這いでの登りが30分ほどもあったろうか。
大きな岩場に突きあたり左を巻いたが、岩の途中にトラロープらしきものがぶら下がっていた。
地元の人でものぼるのだろうか?
どうにか尾根に乗りあげると、どこからともなく登ってきている細い道があった。
後はこのかそけき道を、時折見る高塚山に向かってたどるだけ。
バリエーションルートには違いないが、里山なので困難さも知れているし、いざという場合でのエスケープも比較的に容易であろう。

Dscn3358 そうして着いた高塚山675.4m ~今来た方向へは立ち入り禁止の標識が置かれている。
ここから西へは、石老山からここを往復する人が多いのか立派な山道が通っている。

Dscn3360  何度か立っている頂上で、雪の季節以外には魅力も乏しいので通過するだけにして顕鏡寺へ下り、初めて境内を歩いてみた。

Dscn3363 
墓地はさほど広くないので宮崎家の墓(連子の本名は宮崎燁子)を探すことは難事ではないと思っていたが、そうは簡単にはいかない。
てっとり早く居合わせて人に尋ねた。
にわか連子ファンがしたものか、百合の
花が手向けてあった。
TVを通じての縁ともいえない程度の私だが、掌を合わせた。
~放映以来、さぞかし私のような俄詣でが多くなっているだろうな・・・
墓誌には判読し難いが「雅号柳原白蓮 妙光院心華白蓮大姉」と刻まれていた。 ~右から2および3行目。

Dscn3362 墓誌 

Dscn3364 顕鏡寺の全景。

ところで何故白蘭はここに眠っているか、その理由が疑問として残った。
そんな場合はネット、ネット・・・便利なもんです。
以下はその成果。

夫・龍介が生前、友人の案内で相模湖を訪れ「石老山」にも登ったことをあるとき連子に話した。
それを聞いた連子も興味を持ち訪れたところ、この地の風光が痛く気に入り、ついに墳墓の地と定めるところまでになった、ということである。
墓が連子の出自からみて、さほど古びていないことを不思議に感じたが、その理由も分かったように思う。

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コメント

英国の事情には疎いのですが、スコットランドの独立が否決されて何となくほっとしました。人は安定を好みますからね。

連子さんのお墓がこんな山の中とは驚きました。放送期間、ぎりぎり間に合われてよござんした。
波乱万丈を絵に描いたような人生、せめて死後は静かにやすらげる場所にしたかったのでしょうか。。。

因みに私でしたら浅間山の見える静かな山間がいいかと思うのですが、贅沢な望みですね(;)


投稿: おキヨ | 2014年9月23日 (火) 12時34分

おキヨ様
スコットランドは名(形だけの独立のために苦難の道を歩むこと)を捨て、実(自治権の拡大で実質的な独立を獲得)を得た、というのが多くの識者の見方ですね。
男尊女卑一色だったあの時代に、数少ない開明的な女性の一人に、白蓮さんという歌人がいたこと、あまり興味のない朝ドラで初めて知りました。
そのつながりで、ただのお寺が、少しばかりですが、関心を持てる寺になりました。
長い眠りに就く場所ですか・・・
私もこんな場所がいいな、と思うところがないではありませんが、まだあまり突き詰めて考えていません。
そんなに遠いことではないのですが・・・。

投稿: 風花爺さん | 2014年9月23日 (火) 17時36分

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