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惚れて通えば ~高尾山界隈

2014年6月10日

関東地方の梅雨入りはキッパリと明快だった。
気象記録に残る猛暑が一夜で梅雨空に変わり、しっかり降った。
梅雨は日本の生活サイクルの一つだから、経済社会活動の安定のためには普通に訪れるのがよろしい。
しかし、こと山ノボラーの立場になると、歓迎しかねる客人なのである。


私がほとんど欠かさず訪問するブロガーの皆さんは同様に、梅雨空を恨めし気に見上げながら山に行けない「髀肉(ひにく)の嘆」をかこつ様子がうかがえる。
それはブログの更新が滞りがちなところに端的に現れる。
雨の中、しっとり濡れた林の下を歩くのも時には悪くない、と強がり言ってはみるが、引かれ者の小唄にしかならない。

さて、以前知人からいただいた『高尾山 花と木の図鑑』をくくっていて「ベニバナヤマシャクヤク」が高尾山域に存在しているらしことは知っていた。

Img096

Img097
是非実物を見たい、とは切望したものの、何しろ情報が乏しく半ば幻の花だろうと断念していた。
それが最近になってどうやらあながち幻なんかではなく、実存していて、しかもその場所がある程度特定できることを知った。

今日(9日)は梅雨の止み間を縫って、もう花には遅いことを承知の上で、せめて株だけでも探し当てられないかとの淡い期待を抱いて高尾山あたりに向かった。

ことの性質上、探索するルートの明示はすべきではないのだろうと思うので、あえてここは曖昧にしている。
目星をつけたのは流れを渡渉するルートである。
~こう書くと慧眼の高尾通になら分かってしまうのであるが・・・
この流れは通常なら飛び石伝いに容易に渡れるのであるが、この3日間の大雨で増水しているであろう、との予測とおり、普段の倍以上の水量になっていた。
飛び石は全て水面下である。

Dscn3050
靴を脱いで渡渉するしかない。
水温は長くは足を浸けていられない程度には低いが、それでもいつぞや尾瀬で雪解け水の中を渡った時ほどのことはない。

そこからは普通の山道を、せめて葉の状態でもいいから見つけられないものかと、あたりをキョロキョロしながらゆっくり登っていった。

Dscn3052 それらしき葉はあった。
しかし、仔細に比べると別種である。
かくして、何の収穫もなく一つの山頂に着いた。
これはもう気長に取り組むしかあるまい。
当たる確率は少なくとも宝クジよりはましだろう、と・・・。

"惚れて通えば千里も一里
      振られて戻れば また千里”

ベニバナヤマシャクヤクの色香の迷い、一目なりともの願いも虚しく、山を登り、下ってきた私です。

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コメント

ベニバナヤマシャクヤクを求めて高尾山へ
恋い焦がれた花に一度や二度では中々お目にかかれないこと
承知の上での山歩きかと思います。
お疲れ様でした。

ここは気長に取り組むしかない男のロマンですネ
足しげく通っている内に、いつか会える日が訪れることを
願っています。

ニュースなどで関東地方の雨、半端でない降り方に
大きな被害がでないよう祈るばかりです。

投稿: かおり | 2014年6月11日 (水) 23時24分

かおり様
高尾山のような身近すぎる山にベニバナヤマシャクヤクがある(あるいはあった)らしいことは知識としては持っていました。
しかし「見た」という情報は皆無だったので、今は幻と化しいるのだろうとほとんど諦めていました。
それがかおりさんのブログで焼けボックイに火がつき、たまたま鉢植えの苗を入手したことで”本物に逢いたい”と、炎上してしまったのです。
来年の花期には念願を叶えようと、今から入れ込んでいます。
それにしても、今年の梅雨は本気らしくて、完全に足を封じられています。

投稿: 風花爺さん | 2014年6月12日 (木) 06時43分

風花さん 、こんばんは

先日写真を拝見して、是非探してみたいと思いました。闘志満々でしたが、花の時期は5月初旬の様ですね。ベニバナヤマシャクヤクは無理でも、シャクヤクの咲く大町の里山を訪ねて見ようと思います。

投稿: | 2014年6月12日 (木) 20時52分

岳様
花の艶やかさからいえば改良された園芸種の芍薬の方がズッと上ですが、野生種には素朴な味わいがあり、そこが魅力ですね。
綺麗な花が見たければフラワーセンターなどに行けば事足りるのですが、ゼイゼイしながら登る山で出会う花々からは、違う喜びを与えてもらえます。

投稿: 風花爺さん | 2014年6月13日 (金) 06時51分

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