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八間山 ~またしてもルートミスを

2014年5月12日

 

これは8日、野反湖畔の八間山で、またまた軽はずみが招いた道迷いの記録である。

私の山行プランに啓示を与えてくれるAさんのブログで4月の八間山を見て、意表をつかれた。
”そうか、もう車が入れるのだ。このところ遠くからしか見ていない今頃の白砂山を目の前で見るには好都合だな”
・・・ということで、山荘から八ッ場ダムの付け替え道路を走り、長野原草津口駅裏からR292へショートカットした。

Dscn2944 白砂渓谷ラインに沿う美しい村「赤岩」集落を遠望。
帰路に立ち寄ったが、集落全体で日本の原風景を残そうとしている意思が感じられた。

Dscn2945 野反湖 ~水も春の色になっている。
ここ「野反峠」はレストハウスはそう表記してあるが、駐車場に立つ大きな看板には「富士見峠」とある。
年に数度は富士山も見えるだろうが、どこのにでもあるそんな陳腐な呼び方には素直にうなづけない。

間もなく、ニッコウキスゲが埋め尽くし、栽培しているコマクサが見られる季節がやってきて賑わうであろうが、今は全くひっそりしている。
さて、これから向かう「八間山」を見ると、予想以上に登山道の雪は消えている。
大げさな支度は要るまい、とアイゼン、ストックなど残し、足元も軽登山靴とした。
西北に奥志賀の岩菅、裏岩菅、烏帽子岳など見ながら登り、上部では多少の残雪を踏んだが、特記するようなこともなく・・・

Dscn2951 所要1:25で山頂に到着。

Dscn2952 岩菅山と裏岩菅山

Dscn2953 久し振りにまじかに見る白砂山を挟んだ連なり。

Dscn2964 白砂山

Dscn2957 断定はできないのだが、一番遠景の三角錐は手前に白嵓尾根を引く鳥甲山に思える。
これまでは気がつかないでいたが、もし間違いがなければ、またここに来る楽しみが増えることになる。

まったりした時間を過ごして下りる。
往路を戻るつもりでいたが、山頂から西のキャンプ場へ下る夏道が現れている。
この道はまだ歩いていない。
車まで戻る長い車道歩きが待つことにはなるが、時間は十分ある。
これを下ってみよう。
ところが想定していた通り樹林帯に入ると地表は完全に雪に覆われている。
当てにしていたトレースも、目印になるエフ(会符~赤テープなど)の類もまったくない。
たちまちルートを失ってしまった。
迷ったときのセオリーに従い、戻って往路を下ることにしようと思いながら、あたりを観察していると、少し下に夏道が一部見えていた。
それに誘われて戻る選択を破棄してそのまま下降。
当然、再びルートが分からない事態になる。
戻るのも面倒、これだけ締まった残雪があるのなら、別に夏道通りにならなくても構わない。
最終的な手段としては、左(南)の方向に標高差にして300mほども下れば間違いなく車道に出られる、と若干の希望的観測も交えてそのまま下降を続けた。

進行方向に鳥甲山?が見えていたので、左へ進路を修正して今の浅い谷から、夏ルートと思われる左の尾根に上がる。
ところが、この尾根が車道まで延びているだろうとの予測ははずれ、直ぐに尾根の末端となり、沢の源流特有の開けた谷になった。
覚悟を決め、この谷を下降することとした。
アイゼンもストックも車においてきたため、急な雪の斜面を下るのは難儀で、やたらにスリップし、そのたびに体のどこかを打っている。
ついには面倒になり、急な雪面では、持参してきた尻皮で尻セードで滑り下りたりする。
それでも雪渓が続いていれば面倒はないのだが、ついに懸念があたり、水流が表れた。
幸い、始めは水量が少なく、飛び石伝いに下降できた。
しかし、当然に水は増えてる。
乱雑な雪渓にはスノーブリッジも現れ、ついにそれを踏み抜き、靴の中を水びたしにしてしまった。

靴を脱ぎ、靴下を絞る。
沢の左岸はベッタリの雪の斜面だが、あまりに急勾配過ぎて、へつりながらの下降はピッケル、アイゼンを持たない限り不可能。
右岸はほとんど雪がなく、雪で押し倒されたままの猛烈な笹薮でこの中に突入することもできない。
とにかく水流に沿ってくだる選択しかない。
こうした場合、最大の懸念は滝があって下降不能状態に追い込まれることだが、この浅く小さな沢ではその心配はまずあるまい。

こうしてルートを失ってからほぼ1時間ほど経過したところで、珍しい木製の堰堤が現れた。
しかもその先50mほどのところにガードレールも見えた。
堰堤の右側を最後の注意で下ればこのささやかなアドベンチャーは終わり。
結果的には車道に下りてから車に戻るまでの道程が半分以上短縮された。
だからと言って褒められることでもないが・・・。

帰宅してからの確認では「大空堀沢」を下ったようであった。

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コメント

野反湖はこの地方へ越して来た当時から耳にしていましたがいまだに未知の場所です。
映像を拝見しぜひ行ってみたいと思うのですがそれも夫しだいです。


思わぬ冒険をなさいましたね。
経験豊かであれば冷静に判断されるので滅多なことにはならないでしょうが、それでもお気を付けなさいませ。。。(正真正銘の老婆心・・・^^)

投稿: おキヨ | 2014年5月12日 (月) 13時40分

おキヨ様
野反湖は距離的には草津へ行くのと同じくらいだと思います。
花時期(7月)なら野反峠(富士見峠)周辺で歩かなくてもニッコウキスゲが見られます。
5分ほど登った場所でコマクサ(栽培しているもの)を見ることもできます。
途中には、私は入ったことはありませんが「尻焼温泉」があります。
是非一度お出かけください。

恥ずかしながら歳よりの冷や水が尽きません。
特効薬のない病気なんですね。

投稿: 風花爺さん | 2014年5月12日 (月) 14時19分

こんばんは

最も危ないパターンでしたね… 実は道迷いの経験があります。道なき道は厳しさ120%ですね。本県ではこれからの時期、根曲竹狩りのシーズンを迎えますが、毎年5~6人が亡くなっています。

投稿: | 2014年5月12日 (月) 21時38分

岳様
ご存知のとおり遭難原因のトップは常に道迷いですね。
山歩きをしていれば誰でも必ず遭遇しますが、自慢することではありませんが私も人後に落ちないくらいの経験をしちゃっています。
特に残雪期の樹林帯は雪面が汚れてきているため、足跡がとても分かり難く細心の用心が欠かせないのですが、つい抜かりがでてしまうのですね。
そうそう、山での遭難は山菜採りでも起こるんですよね。

投稿: 風花爺さん | 2014年5月13日 (火) 06時44分

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