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エージシュートにリーチ ~鷹ノ巣山にて

2013年12月16日

私が唯一、毎年の目標にしていること~山歩きの日数が自分の年齢以上になることで、それはゴルフのエージシュートを援用したものだが、厳密に言うとゴルフの場合とは逆になる・・・~に今日(15日)の鷹ノ巣山1737m山行でリーチをかけることとなった。

私は通常、東京近郊の山には休日には出かけないが、今日その禁を破るのは、青梅街道を走るので、日曜なら業務用の車が走らないはずだから幾らか走りやすいだろうと見当をつけたからである。
目論見通り奥多摩湖の北岸になる登山口の
「奥集落」に3時間以内で着いた。
首尾は上々とほくそ笑んだのも束の間、密かに抱いていた懸念が当たり駐車スペースは一杯。仕方なく先へ進めたら幸いなことに最奥の無人の家の前の路側にスペースがあった。

Dscn2112 天空の急斜面にへばりつく奥集落の人家 ~画面中央左側にポツンとあるのが私の車。駐車スペースは画面の下の切れた辺り。
鷹ノ巣山に登るルートは他にもあるが、ここを選んだのは一番楽である、ということのほかに「奥」の集落を見ておきたい、ということがあった。
標高千m近い、奥多摩でも稀な高地で、文字通り最「奥」にあるのにいまだに廃村にならず、今でも何人かの住民がいるという奇跡的なその存在を確かめておきたかったのである。
~『奥多摩町異聞』/瓜生卓造によると、1981年時で20戸で人口77人だったそうである。

Dscn2114 集落のすぐ上にある浅間神社は今は管理されることのないままに自然朽廃の道を辿っているようであるが、その神社名に由来する、今日のルート「浅間尾根」はこのようにナラを主体とした明るい疎林で構成されていて、おおむね緩傾斜で歩きやすい。
冬のシンとしたそんな山道を淡々とひたすら登る。

Dscn2139  水場がある ~ごく細い水流があるが飲む気は起きない。

Dscn2115 主稜線の鞍部に乗ると避難小屋が建っている。
お金持ちの東京都の施設らしく、下手な山小屋は逃げ出しような綺麗な小屋で、中で昼食

Dscn2120 山頂への最後の登りの途中からようやく展望が開けてきて、やはり先ずはこの山からであろう。

Dscn2128 富士の右には大菩薩蓮嶺がスカイラインを描いている。

Dscn2134 振り返ると雲取山 ~あそこから石尾根という稜線がここまで連なっているのである。

Dscn2132 

北には私がほとんど足を踏み入れていない「長沢背稜」 ~この東京・埼玉の県境になる稜線の呼び方には「ながさわせりょう」「ながさわはいりょう」「ながさはせき(脊)りょう」などがあり、けっこう論議を呼んでいたので、いつかそのことを書いてみたい。

Dscn2123 奥多摩の人気者、大岳と御前山の右遠くには丹沢山塊

Dscn2122 標高差780m 丁度標準のコースタイム2時間半で頂上へ。
この山頂に立つのは54年ぶり、2回目となる。
最初の山頂は一月で、雪に覆われていた。
あれは、ある山岳雑誌から、女性に奥多摩の紀行を書いてほしいという依頼を受け、即座に会の中での書き手のSさんを選び、対象を鷹ノ巣山にした。
あの時は日原から稲村岩尾根を登ってやってきた。
期待通りに、Sさんは少し感傷的ではあったが印象的な紀行を残してくれた。
今でも読み返すことがあるが、達意の文章家だっただけではなく、山には強く、抒情的な歌曲も創りだす豊かな才能の持ち主だったそのSさんも不帰の客となって久しい。
そんな鎮魂の思いに長く浸るのを許さないような寒さに追い立てられるように、そうそうにもう来ることのないであろう山頂に背を向けた。

 次回の山歩きがビンゴ!となるが、残り2週間あるからそれは達成間違いない。
そして来年 ~年齢が考えてもみなかった大台に乗る。
内心密かに(なんてここで書くと密かにでもなんでもなくなってしまうが・・・)エージシュートに一区切りをつけるつもりの歳となる。

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コメント

不謹慎な言い方ですが、最初の画像、何か起きれば、この民家コロコロと転がり落ちそうな。。。
山間に行っていつも思うのですが、人はどんなところにも居を構え、暮らしてゆけるんですね。。。

世界遺産になってからの富士山はどこか風格が増して見えるのは私の気のせいでしょうか。カメラアングルのせいかもしれませんね。

エネルギーに満ちたライフスタイル、本当に驚かされます。

投稿: おキヨ | 2013年12月17日 (火) 11時07分

おキヨ様
ここの「奥」集落のような、信じがたいくらいの辺境?で暮らしている人は全国各地でその例をたくさん見ますね。
どのような思いでいて、どんな暮らし向きなのかいつも興味をそそられています。
そもそもこうした場所に生活の拠点を構えたにはよほどの訳があるのでしょう。
人口が増加一途の過程で生きていくために必要な土地を得るために、さんざん迷った末の選択としたのでしょうね。
ここで暮らしている人も、千代田区で暮らしている人も、同じ東京都民であるなんてこと、どうにも理屈に合わない気がしてなりません。

投稿: 風花爺さん | 2013年12月17日 (火) 15時12分

風花さん、こんにちは

エイジシュートとは凄いですね。年間2割以上も山に居るとは羨ましい限りです。写真から推測すると、この民家は標高が高く、急斜面の立地での様に感じられます。やはり富士山の見える景色には憧れますね。

投稿: | 2013年12月19日 (木) 16時09分

岳様
日数こそ多いかもしれませんが、低レベルの山歩きが中心ですから、質より量の典型です。
奥集落は標高960m辺りに位置していますから、東京では一番高い山上集落だろうと思います。
殆ど崖地に近い急斜面にへばりついていて、過疎化が進み廃村の日も遠くない予感がします。
山上集落といえば私が真っ先に思い浮かべるのは南信の遠山郷・下栗の里です。
奥と比較すると標高や急斜面にあることなど良く似ています。
決定的に違うのは下栗は、いろいろな点でハンディを背負っている山上集落であることを逆手にとって、上手に地域振興に結び付け、それを成功させて、過疎や廃村という道を辿らずにいられる点ではないでしょうか。
兎岳などに抱かれた、明るく開放的な下栗は日本離れした風景を見せてくれます。
どうしてももう一度行きたい場所の一つです。

投稿: 風花爺さん | 2013年12月19日 (木) 20時31分

おはようございます。

下栗の里もご存じとは驚きです!
南信州には南アルプスの裾の陣場形山など、
絶景を楽しむには良い場所があります。

投稿: | 2013年12月20日 (金) 07時26分

岳様
下栗の里は「日本のチロル」という言い方をしている向きもありますが、私の乏しい見聞からの印象ではネパールや中国の山岳集落ととてもよく似ているように思います。
岳さんに挙げていただいた陣馬形山や高鳥屋山、蛇峠山、烏帽子岳、二児山など、伊那谷沿いには行きたい山がたくさんあります。
長年の宿題になっているのですが、いつになったら果たせるのか・・・です。

投稿: 風花爺さん | 2013年12月20日 (金) 15時34分

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