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原始が息づく屋久島 ~後編

2013年11月18日

承前) ~2日目(13日)の後半からになります。

屋久島の西南部は山が海へ直接なだれ落ちる断崖になっていて、人は住めないため集落がしばらく途絶えます。
そのため島の原始性が維持されていて、断崖を縫う車道は「西部林道」といい、この沿道はその原始性を身近にすることができます。
道路沿いにヤクシカとヤクザルがいて、ここでは彼らが先住者です。

Dscn1936 暗い樹林の中のため見にくいでしょうが・・・
このヤクシカもヤクザルも本土の同種に比べてかなり小さいです。
クマ、シカなど寒帯から南下するほど体が小さくなりますが、この点についてガイドが”暖かくなるほど体に脂肪を蓄える必要が低下するため”と解説していました。
”そうすると熱帯にいる象などの大きな動物についてはどうなんでしょうね?”というような意地悪な質問は控えました。

下車して西部林道をブラブラ歩くと、立派な山が見えました。

Dscn1940 

ガイドに尋ねると”国割岳」1323m”(右端)ということでした。
宮之浦岳から西へ延びて東シナ海に没する尾根の中間に位置します。
登山道はありません。
山肌に白骨化した枯れ木が点在しているのが見えます。
マツクイムシの被害にあったヤクタネゴヨウマツだそうでした。
次いで、西部林道が樹海を抜けたあたりに位置する「大川(おおこ)の滝」に寄ります。

Dscn1944 流量の多い時期には岸壁一杯の滝になるそうですから、さぞかし壮観でしょね。

Dscn1953 中間集落のガジュマル ~発達した気根が凄い・・・

Dscn1949 私にはガジュマルより気になる山が目にとまりました。
ガスをまとわりつかせている鋭い尖峰です。
何かに似ている・・・そうだ!ツェルマッとの街から見上げるマッターホルンにソックリだ!
居合わせた土地の老婆に名前を聞いたのですが”知らない”という返事。
ダメモトでドライバーに聞いたら意外なことに知っていました。
「七五岳」というのだそうです。
標高1488mで厳しいながら登山道もあるそうです。

Dscn1954 これは2段で落ちる「千尋(せんぴろ)の滝」 ~左には巨大な一枚岩。

Dscn1957_2 千尋の滝から見上げる」モッチョム岳」944m
これで2日目の観光は終了し、宿に帰ります。

Dscn1961 最終日「愛子岳」1235mを見ながら「ヤクスギランド」へ向かいます。
愛子岳は愛子さまへのあやかり人気が急上昇したそうです。
ただし、登りは標高差千mあり、とても愛子さまのようなやさしさはないようです。

ヤクスギランド経由で、標高1200mを超える「紀元杉」へ向かう山道でも、心惹かれる山が次ぎ次ぎに車窓を横切ります。

Dscn1978_2 氏名不詳ですが「鹿島槍」に似た双耳峰です。

Dscn1979 こちらは「太忠(たっちゅう)岳」1487mで山頂におおきな石柱が立っているそうです。

Dscn1982 今日のお目当て「紀元杉」 ~推定樹齢3千年で、この幹回りを2倍すると縄文杉になるのだそうです。
ここから少し先に進むと宮之浦岳への淀川登山口となります。
5年ほど前の同じくらいの時期になりますが、そこから宮之浦岳への登山ツアーに参加することにしていたのですが、時ならぬ降雪で中止になってしまいました。
以来、宮之浦岳は遥かな山に遠ざかってしまいました。

Dscn1993 旅の終わりは自然休養林「ヤクスギランド」
ショートコースを歩いてフィナーレ。
最後になってしまいましたが、屋久島は一日の気温較差が少ないため、ほとんど紅葉しないそうです。
島での昼食が終わればふたたび高速船で鹿児島に戻ります。

Kaimon01 錦江湾に入ると端正な「開聞岳」が海からそそりたっています。
ほどなく鹿児島港~そこから空港へ移動すれば羽田も、自宅もすぐそこ・・・でもないか。
~高速船の窓が汚れているため、撮影には不向きだったので、ネット上の画像ををお借りしました。

強烈なインパクトを受けたようなシーンはなかったのですが、人が地球上にはびこる以前の姿が垣間見えたような旅でした。

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コメント

風花さん、こんにちは

お帰りなさい
屋久島は百名山の宮之浦岳しか存じませんでしたが、他にも登れる山があると初めて知りました。なかなか風貌の良い山容ですね。いずれも手強そうな感じを受けますが、一度は訪れてみたい所です。開聞岳なども見るからに引き付けられそうな姿、流石に百名山です。

投稿: | 2013年11月18日 (月) 17時09分

岳様
観光旅行には今一つ気合が入りません。
私も認識不足で、宮之浦岳と永田岳しか知らなかったのです。
島全体が山でできているので山だらけであることは当然ですね。
その中で幾つかは登山対象になっているのですが、多くの山は登山ルートが無いようです。
未開の魅力がありますね。
一週間くらい滞在してピークハンティングしてみたいですね。
時間は十分にあるのですが・・・。

投稿: 風花爺さん | 2013年11月18日 (月) 20時03分

私が外歩きなどで忙しぶっている間に更新されてますので、二日間の記事まとめて拝見することになりました。

屋久島といえば縄文杉ぐらいしか知識のない私、今回おかげさまで少なからずのことを知ることが出来ました。
15メートル近い山岳があってまだ原始の状態なのですね。
動物も独自の進化をしている・・・。
広いとは言い難い日本国土にもこのような自然の宝庫がある。大事にしなければいけませんね。

私が行くことのできない場所を説明付きの画像で会見で来たこと感謝します。

ご家族孝行をされるにしても我が家と違いドカンと大きいですね。^^

投稿: おキヨ | 2013年11月19日 (火) 11時55分

おキヨ様
ちょっとしたすれ違いになっているようですね。
沖縄の痛みが実感できない本土の人たちには、同様に屋久島についての知識もおキヨさんと似たようなものではないでしょうか。
私も改めて感心したのは鹿児島と沖縄の間にはずいぶんたくさんの島があるのですね。
しかも、そこで人々の営みが普通に行われているようなのです。
誰もがそうでしょうがあまりにも知らないことが多すぎます。
それにしても北の果てから、南の端まで日本列島は実に変化に富んでいます。
日本の誇るべき財産でしょうね。

投稿: 風花爺さん | 2013年11月19日 (火) 19時54分

屋久島にお出かけと聞いた時
宮之浦岳登山と~ 思っていたのですが、ご家族旅行でしたか・・・

もうひとつ気合が入らなかったとのこと
件の山を目の前にして、さぞ地団駄をふまれたせいでしょうかネ~
山屋として風花さまの気持ちは良くわかる気がします。
今後のためを考えるとお互いに家族孝行も元気な内かも知れませんネ

それにしても手強そうな山々が並び、島の原始性と共に
登高欲をそそられますが私には手には負えない気がします。
そこまで遠出はとてもできそうにありませんが・・・(笑)

投稿: かおり | 2013年11月20日 (水) 11時10分

かおり様かおりさん同様に、異口同音に”宮之浦岳に登ったのか?”と聞かれ、観光旅行だ、と答えると変な顔をされました。
魅力的な姿をした山が多く、あれが関東近辺にあったら(~京都周辺でもいいのですが・・・)人がワンサカ訪れることでしょう。
しかし、関東エリアには良い山がたくさんあるので、これ以上の欲張りは慎むべきかもしれません。
昨日、小海線に近い山(木賊ノ頭)を歩いてみたら南アや八ヶ岳の高いところは雪をまとっていました。
いいいよ待ち望んでいた季節になりました。
かおりさんのブログにも雪山がドンドン登場してくるでしょうね。
お互い頑張りましょう!

投稿: 風花爺さん | 2013年11月20日 (水) 15時59分

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