« 緑衣の鎧武者~鹿沼「石裂山」 | トップページ | 台風18号の置き土産 »

裏コースから黒斑山へ

2013年9月15日

浅間第一外輪尾根の黒斑山へは車坂峠から「表コース」「中コース」のほかに蛇骨岳にダイレクトに繋げる「裏コース」と言うのがある(いや、あったとするのが正しいのか・・・)ことを最近知った。
これまで人生の裏コースばかり歩いてきた私としては看過できない情報である。
しかし、このコースは管理ができないという理由で行政(嬬恋村?)が閉鎖している形をとっている。
ネットで調べるとけっこう情報があるがいまひとつ要領を得ない。
そして、そのいずれもが「蛇骨岳」からの下降である。
この手のことになるとついつい血が騒いでほっとけなく私。
踏査する機会をジリジリしながら待っていたが、どうやら14日は天気がまずまずらしいから”今でしょう”
コースの選択は登りにするか?下りにするか?
ここは迷わず登りを選んだ。
理由は、もし迷った場合のセオリー「迷った地点まで戻れ」に従うと、下りでは登り返さなければならず、これが心理的抵抗になり、ついつい強引に下り続けアクシデントに繋がるケースが少なくないからである。

つねより慎重に準備しコンパスはもちろん、赤テープ、呼子なども忘れずに用意。
なによりスマホのGPS機能を頼りにしたい。

Static これが今日(14日)の車坂峠を起点として,裏コース~蛇骨岳~黒斑山~トーミの頭~中コース~車坂峠と時計回りに歩いた軌跡。
トレースした結論 ~ルートは国土地理院2・5万図の破線の通りで、道型は明瞭で殆ど問題ない。
標識は皆無であるが、その代わりになるものが、岩村田営林署の菱形ナンバープレートであり、これを拾っていけば迷いようがない。
文字が消えているのもあるが、おおむねスタート地点近くから、山頂近くまで、その多くは地表に置かれている。
山頂近くで最後に確認できたのが№42であった。
こんなに分かり易くて、重要な情報が何故ネットで紹介されていなかったのだろうか、不思議でならない。
昭文社地図の破線ルートは一部ショートカットしているように描かれているが、現地では全く確認できなかった。
ネット上では情報がやや錯綜している感があるが、私の結論が一番分かりやすいと思う。

スタートの車坂峠についてビックリ~人と車が溢れている。
駐車スペースも満杯で、物置みたいな小屋の前に断って駐車。

中コースに入って程なく裏コースの分岐に着く。

Dscn1634 この標識の奥に向かって藪に隠れるように裏コースが延びている。
その入り口に、写真では分かりにくいが進入禁止のサインで朱色の三本の鉄棒が斜交(はすかい)に突き立てられている。
入り口は藪でわかりにくいが、これを抜ければ直ぐに開けた落葉松の疎林となり、丈の低いミヤコザサの原である。
今年に刈払いされた痕跡があるが、夜来の雨に濡れた笹がたちまち膝から下と、靴をずぶ濡れにしてしまう。

Dscn1635_2 霧の中に早くも紅葉の走り?でも、 いくらなんでも早すぎる。
多分、樹勢が衰えているのであろう。

Dscn1638 林床にシラタマノキ~噛むと消炎剤の香りがする。

かつて林道だったらしい水平道が樹林に吸い込まれるあたりから上述したナンバープレートが目につき始めた。
この道から右へ分かれるらしい分岐点の「白檜の黄色い印」を見落とさないよう注意しているが、見つけられないまま進むと、道は傾斜を増し、足元も石ころ道に変わる。
スマホのGPSを確認すると、その軌跡は2・5万図の破線とピッタリ一致している。
”何だ!これは地形図通りでいいのだ”ここに至ってそう確信した。
ナンバープレートの数が増していくに連れてその確信は揺るがないものとなった。

Dscn1637 これが確認できた一番最後のプレート。
上方が明るくなり、人の声も聞こえてくると蛇骨岳も近い。

Dscn1639 頂上手前のロープ。山頂からこの裏コースに入らないようにする措置だが、これではいかにも中途半端。

Dscn1641 蛇骨岳山頂 2366m到着
標高差400mほどなのに2時間もかかっている。

Dscn1642 東に続く「仙人岳」と「鋸岳」

Dscn1643 これから向かう黒斑山
黒斑山もトーミの頭も人だかりなので素通り。
しかも次から次へと登ってくる。
中には山登りにはどうかな?と首を傾げる身支度の人も交じる。

朝の車坂峠の雑踏がそのまま山中に持ち込まれている。
自分の性には合わないが、だからといって他人を咎められることでもない。
それが嫌なら休日には山に来なければ済むことだ・・・などと一刀両断にできないので、モヤモヤしたものを抱えながら、逃げるようにして山から帰ることになる。

終わってみれば「コロンブスの卵」みたいな結果になった。
それでも、悪天候続きの9月、予定していた課題の一つを片付けられたので良しとすべきだろう。
それにしても、である。
オレは何故、かくも裏コースとの相性がいいのだろう・・・?

|

« 緑衣の鎧武者~鹿沼「石裂山」 | トップページ | 台風18号の置き土産 »

登山」カテゴリの記事

コメント

こんにちは

思わず拍手を贈りたくなる様なレポートです。2時間の裏コース話にも聴いた事が無く、行ってみたくなりました。中コースも抉れていて相当歩きづらくなっていますね。冬場は人も少なく、空気も澄んでいて最高の景観が楽しめますよ。

投稿: | 2013年9月16日 (月) 08時51分

岳様
裏コースは三つのルートでは一番距離が長く」なるのですが、その分、平均勾配が緩くなるので楽かもしれません。
おっしゃる通り、中コースは荒れた部分が多いですね。
裏コースも部分的には荒れたところもありますが、おおむね路面は良好です。
その意味では、周回コースとしてもっと利用されても良いのではないかと思うのですが、行政が管理責任を問われるのを慮っているのか引いていますね。
冬の高峰にはスキーでしか行ったことないのですが、今度、雪の黒斑にでかけてみましょうか。

投稿: 風花爺さん | 2013年9月16日 (月) 09時19分

悪天候の合間をぬってのトレッキングですね。丁寧なレポートで浅間山周辺の臨場感が伝わります。

登山道に限らず裏道、裏コースは味わいという点では云うに言われない魅力が潜んでいますね。
これを知らずして何の人生ぞやと思う事もあります。

投稿: おキヨ | 2013年9月16日 (月) 11時14分

おキヨ様
誰の作か忘れましたが「人の行く 裏に道あり 花の山」という句がありますね。
誰でも日の当たる明るい表道を歩きたいものですが、忘れられかけている裏道にも味わい深いものがあります。
ましてや人生では両方の道を知ってこそ、陰翳に富んだ人格が形成されるのではないでしょうか。
・・・というのは「サニー・サイド・オブ・ストリート」を知らないままで人生を過ごしてきた私の、羨望を込めた感慨です。

投稿: 風花爺さん | 2013年9月16日 (月) 13時24分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/393418/53258556

この記事へのトラックバック一覧です: 裏コースから黒斑山へ:

« 緑衣の鎧武者~鹿沼「石裂山」 | トップページ | 台風18号の置き土産 »