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中ア・宝剣岳~二兎を追うも・・・

2013年8月6日

この時期としては異例なほど、長いこと山の天気が安定しない。
ウエイティング状態が続いていたが、もうこの日(4日)しか日程が取れないので久しぶりに中央アルプスに足を向けたが不本意な結果になった。

中アの主稜線から外れている「三ノ沢岳」2846mはかねて気になっている山の一つで、この夏こそ頂を踏んでおこうと天気の按配を毎日チェックしていた。
ついでに未だトレースしていない中アには珍しい岩峰・宝剣岳2931mの南稜を歩くという身の程知らずの欲張りな計画である。

宝剣岳だけでは、何を今さらと思われるそうだが、三の沢岳との組み合わせならそれなりに評価してもらえるのではないかな・・・。
結果的に終始晴れないガスのため、中アの主稜線を横から眺めるための三ノ沢岳は、ピークハントが目的ではない以上、登っても意味がない、という自分への言い訳でパス。
結局、それなりの課題ではあったが、宝剣岳の南北トレースだけで終わってしまった。

宝剣岳では正確な位置は不明だが、7月29日、4人の遭難死を出した韓国からの登山ツアーで60歳代の一人がここで滑落死している。
これまでにも、主に積雪期ではあるが滑落事故がしばしば発生している難所である。

東京朝立ちでは行程がタイトになるので、前日(3日)の夕刻に出発し中央高速の小黒川SAで車中泊とした。
仮眠から覚めて、まだ暗いうちに「菅の台」の駐車に着くと話には聞いていたが、広大な駐車場は満杯状態で、バス券売り場前には行列ができている。
受け入れ側もワンサカ押し寄せる客の捌きは心得たもので、定刻の5:15の始発を繰り上げて運行する、という。
3台目に乗れる。
まだ、ロープウエイが開通していなかったころ、歩いて下った中御所谷沿いの連続するヘピンカーブをバスは苦もなく登り、しらび平へ。
ここからロープウエイで標高差千mを8分足らずで稼ぎ2612mの千畳敷へ。
ヒエーッ、寒い!

Dscn1421_2 久しぶりだが見慣れた景観。右端がこれから向かう宝剣岳
駒ヶ岳神社前から右へゾロゾロ進む行列を尻目に一人左へ極楽平を目指す。

Dscn1423_2 ほんのわずかの間に宝剣にはガスが舞いはじめ、それからは悪くなるばかり。

Dscn1429 主稜線にのると霧に揺れるイワギキョウ

Dscn1430 お目当てのコマ(ヒメ)ウスユキソウ。
日本の薄雪草の仲間では一番アルプスのエーデルワイスに似ている、と言われている。
小振りで、絶滅も危惧されている。

Dscn1432 主稜線から三の沢岳への分岐点。
ここに来るまでにすでにサバサバと断念していた。
宝剣方向から来た二人連れは行くそうである。
少々羨ましい。

Dscn1433 いよいよ中アでは一番危険とされている宝剣の南稜へ取り付く。

Dscn1434 交叉した二人が攀じ登っていく~下から見ているので、写真では平らな所を這っているように見える。

Dscn1436 黄色い足場などあり、階段状に登れる。

Dscn1435 けっこう高度感のある部分もある。
総じて北アルプスの岩稜に比べると規模がいかにも小さい。
岩はシッカリ硬く、足場も適度にあるので油断さえしなければ難しくはない。

Dscn1437 濃霧で前途が分かり難い。
宝剣岳の北側から向かってくる登山者との交差が多くなってくる。
交わす場所が限られているので、互いの声を掛けあうことが大事である・・・当たり前でしょう。

Dscn1438 下降した10mほどの垂直に近い鎖場を振り返る。

Dscn1440 この岩を潜ると山頂は近い。

Dscn1441 狭い山頂。一番高いところは一人が立てるだけ。
私? ああいう場所は相性がよくありません。
ここから北への短い岩稜線はかって辿っているのだが、記憶は全くない。

 

中岳まで足を延ばしたが、この天気ではどこまで行っても同じ、と木曽駒は止めてて引き返す。

Dscn1444 乗越浄土までくると・・・ジェジェジェ(~とは軽薄な・・・)
八丁坂の急坂を蟻?の行列が途切れることなく登ってくる。
中には普段は山歩きとは無縁に見える人も多い。

Dscn1445 山肌を覆うシナノキンバイの大群落

Dscn1446 高度が下がると霧も薄れ、千畳敷が見下ろせる。

Dscn1448 千畳敷カールの底を埋め尽くすコバイケイソウ。
今年は10年に1度ともいわれる当たり年か・・・

こうして、求めた二兎は一兎で短い雲上歩きが終わり、下界へ下りれば強烈な日差しが待っていた。

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コメント

楽をして画像を楽しませていただきありがとうございます!としか申し上げられませんね。私にしてはなんと怖ろしい場所にお出かけになるのかと思うことが度々ありますが、これだけの方々が出かけるのですから、何にもましての魅力が待っていることも想像できます。

お天気の具合があいにくでした。

投稿: おキヨ | 2013年8月 6日 (火) 11時46分

おキヨ様
日本で一番長いロープウエイを利用すると、誰でも歩かずに2600mの高所・千畳敷に立てます。
この周辺の遊歩道歩きだけでも楽しめるので、雲霞のように人々が押し寄せてくるところです。
少し頑張って歩けば3千m近い高峰にも立てるので、老幼男女が引きも切らずにやってきます。
私には少々居心地が良くありません。

岩場のレベルとしては高くはないですね。
妙義の方がズーッと緊張します。

好天だったら申し分ないのですが、せめてものこととして「コマウスユキソウ」の実物に初めて出会えたので満足することにしました。

投稿: 風花爺さん | 2013年8月 6日 (火) 15時46分

風花さん、こんにちは

今年は天候には恵まれません。とは言え、まずまずのお天気でしたね。岳も昨年三ノ沢岳に向かい稜線で風のため撤退しました。イワギキョウ、コマクサ、ウスユキソウなど独特で、形も色も最高ですね。今日から残暑といいますが、強烈な日差しが戻って来ました。しかし山は雲の中です。

投稿: | 2013年8月 7日 (水) 15時33分

岳様
立秋の今日になってようやく夏空が戻ってきました。
今頃になって・・・うまくいかないもんですね。
これからは北アルプスも晴れ晴れしてくれるのではないでしょうか。
三ノ沢岳は山容も魅力なので再度機会を作りたいのですが、なにしろ利用者が殺到する千畳敷へのアプローチを思うと引けてしまいます。
宝剣岳は2度目ですが、記録を見たら52年ぶりでした。
中アにはなかなか足が向かないのですね。

投稿: 風花爺さん | 2013年8月 7日 (水) 19時52分

北茨城3人娘は6日に木曽駒ヶ岳へ登り、多分7日に宝剣岳に登ったようです。3人とも登ったのですから凄いですよね。私は仕事してました。

投稿: kana | 2013年8月 9日 (金) 00時54分

Kana様
アリャリャ!
ボクと、間一日の行き違えだったのか。
実は来年度のアルプス計画として提案しようと思っているところなのです。
大戦力3人娘が登ってしまった、ということになると動員力に大きな影響がでてしまいますね。
仕切り直しになるかな・・・
宿題にしておきましょう。

投稿: 風花爺さん | 2013年8月 9日 (金) 16時45分

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