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奥秩父・鷹見岩~小さな岩峰のデッカイ展望

2013年7月13日

広大な奥秩父山塊の西端には金峰山と瑞牆(みずがき)山という2大スターが光彩を放っているため他の山はいきおい影が薄くなる。
今日(12日)に訪れた「鷹見岩」2092mもそんな一つである。
この時期、山選びはけっこう悩ましい~近郊の低山は暑いし、涼しい高山は遠い。
重箱の隅をほじくっていたらこの「鷹見山」のファイルに目が留まった。
考えるのもいい加減に面倒になってきたので、期待はしないようにして決めた。

それが、けっこうな掘り出し山であった。
名峰たちの遠景もさることながら、目の前の金峰山の大きな山体を一望するのに、これだけ好条件の岩峰は他に思い当たらないくらいである。
もう瑞牆山荘側から金峰に登るのはムリだが、昔日の足跡を振り返ってみたい、という向きには体力と折り合いをつけられる格好な山であろう。

5年ほど足が向いていなかった「金山・有井館」の前から、変わらぬ金峰山

Dscn1331 左端が「鷹見岩」 右奥が金峰山。
瑞牆山荘の駐車場は平日なのに2~30台の既に主なき車。
皆さん早い・・・イヤ、自分が遅いのだ・・・もう10時を過ぎている。
ここの標高は1500mを超えているのに全然涼しくない。
この先が思いやられる。

Dscn1333 富士見平小屋~ここから金峰へ向かう道を歩くのは実に55年ぶりとなる。
金峰そのものはその後、何度となく登っているが、いつもラクチンな大弛峠からの往復である。

Dscn1334 金峰への道から右折する鷹見岩への分岐には立派な道標が立っていて、倒木が入り口を塞いだ格好になってはいるが、道形は明瞭。
最近まではマイナーなマニア向けだった(らしい)ルートも普通の登山対象に昇格したようだ。

シャクナゲのトンネルを潜り抜けると、頭上が明るくなり、丸みを帯びた大きな花崗岩が重なりあう山頂下。
横幅7m、高さ5mほどの傾斜した岩場でホールド、スタンスが全然無い。
案内記事ではロープが着いているので心配ない、と書いてあるが、どうやらなくなってしまったようだ。
どうするか・・・

Photo_2 取り付くシマが無い・・・

岩の基部の左端に赤松が生えていて、この枝を使うと何とかなりそう。
枝に腰かけたり、ぶら下がったりして岩の中間に取り付けた。
後は傾斜が緩み、ザラザラした花崗岩には靴底のフリクションが良く効くので難なく山頂。

Dscn1342 そこが山頂。三等三角点。
底抜けに開放的な山頂に立って仰天した~コリャ凄い、大展望だ!
富士、北岳、間ノ岳、農鳥岳、仙丈、甲斐駒、八ヶ岳その他大勢がひしめいているではないか・・・。
南側は削壁になっているので、嬉しさのあまり小踊りなどして転落したらただごとでは済まないので控えめに喜んだが・・・。
適当な行き先が見つからないので、已む無く来たような山なのに、こんな贅沢なご馳走を用意していてくれるなんて・・・。

Dscn1335 三角点越しに見る瑞牆山

Dscn1336 山容に風格が感じられる金峰山
手前の大日岩、奥にこの山を象徴する五丈岩

Dscn1337 大気が不透明なので南アは辛うじて見えているだけ。
真ん中に北岳、左へ間ノ岳、農鳥岳。
北岳の右に仙丈、甲斐駒、鋸岳と続いているのだが・・・。

Dscn1341 瑞牆山をアップして・・・

Dscn1343 再び山麓の金山から鷹見岩をアップしてみる。

Dscn1344 金山の古い山宿「有井館」
55年前の記録によるとランプの宿で、宿泊料は350円であった。

もう一度訪ねてみたい山が一つ増えた。
南アや八ヶ岳などが白く装っている時に・・・・・・。

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コメント

山々の名前を聞いただけで、風花さんの小躍りしたくなるお気持ちが判ります!
初体験の素晴らしい山がまだまだ残っているんですね。
こうなったらもう弱音なんぞは吐いてはいられない、という心境ではないでしょうか。。。こういう発見がまた体力を増進させる元となることでしょうね。
有井館の藁屋根これは素晴らしいですね。
もうどこにも見られない幻の民家、と私は思います。
今は大概手が加えられていますからね。

投稿: おキヨ | 2013年7月15日 (月) 13時18分

おキヨ様
たいていの人にとってそうだろうと思いますが、苦しい思いをしながら山のテッペンに立てた時の一番のご褒美は展望ですね。
ことに、その頂が周囲と適度に離れている場合には、宙に一人立っていて辺りを睥睨(へいげい)する爽快感があります。

有井館は往時は利用者が多く、知られた存在だったのですが、今は殆ど客がない状態のようです。
昔の写真を見ると周囲の樹木が殆どなくて建物が剥き出しに見えていたのですが、今は鬱蒼とした樹木に囲まれています。
総じて、総じて昭和30年代は山の樹木が乏しく(おそらく戦時中から燃料として多く切り倒されたその後遺症だと思いますが・・・)山は貧相でした。
その分、明るく見晴らしが良かったのですが、今ではスッカリ樹木に包まれてしまっています。
セッセと進めてきた林野行政の成果でしょうが、反面、手入れがされないために目に見えない荒廃が進んでいるのですね。

投稿: 風花爺さん | 2013年7月15日 (月) 16時53分

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