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初めまして~ヤマシャクヤクさん

2013年5月22日

これまで国内・外でずいぶん山歩きをしてきて、各地でさまざまな花に出会ってきたが、それでもまだまだ未知の花の方が多く残っている。

 この日(19日)山のグループで歩いた山中湖南岸の山道(籠坂峠~アザミ平~大洞山~三国山~鉄砲木ノ頭)で出会った「ヤマシャクヤク」も未知の花の一つだった。
火山岩が砂礫化してとても歩きよいプロムナードを進んでいると、若葉が萌え出したばかりの林の林床に白いものが目の端に留まった。
”ヤマシャクヤク?” ~反射的にそう思った。
近づいてみると果たしてそうだった。

 実物を見るのは初めてだったが、ブログでしばしばお邪魔する京都のブローガーKさんのページで何度か目にしていたりしたので初対面とはおもえなかった。

Dscn1075 Kさんは「山の貴婦人」と称えているが、清楚で気品に満ちた容姿は十分にその雰囲気を漂よわせている。

27_large 立てば芍薬 座れば牡丹・・・か
ヤマシャクヤクは現在「準絶滅危惧種」に指定されていて、東京など一部の地域ではすでに絶滅とされている貴重な花である。
園芸種ではない野生の花で、ここまで見事に大輪になる例はほかには無いのではなかろうか?

Dscn1079 ハイキングコースは瑞々しいブナ林を縫っていく。
何が瑞々しいといって、新緑のブナ林に勝るものはない。

ブナは日本海側や東北地方のいたる場所で「極相林}を形成している。
極相林とは、ある地域の気候条件のもとで、最終的にたどりつく森林の姿のこと。
そこにいたると森林は安定するため、さまざまな動植物が互いに持ちつ持たれつの相利共生の関係が保たれる生態系になる。
落葉樹林では多くはブナ林であり、ときにミズナラであったりする。

私たちの遠い祖先・縄文人の暮らしはブナ林からの恵みによって営まれていたそうである。
それが戦中、戦後、役に立たない木として「ブナ退治」という残酷な愚策によって無残にも各地の貴重なブナの森が伐採の憂き目にあった。

ようやく環境への関心が高まり、天然のダム・ブナ林がミネラル豊富な水を湧出し、それがおいしい米つくりに大きな役割を果たしているだけでなく、海を潤し魚を育てていることに気づき、ブナ林再生の機運が高まってきていることは、遅きに失した感はあるが、私たちの子々孫々への遺産つくりに、100年の大計として取り組んでほしい課題である。

葉が茂っている時期でも、木漏れ日が射すため明るいブナ林を歩くことは、米や魚ばかりでなく、人の心をも健全に育む効用が大きい、と私は感じている。

Dscn1077 ときおり富士山ものぞく。

Dscn1081 最終の「鉄砲木の頭」への登りは爽快な草原で、開放感が素敵だ。

Dscn1083 山中湖を見下ろして下ればマイクロバスが待っている。

あとはいつものパターン
~風呂に浸かり、乾いた喉にビールをゴクリと一口~思わず”ウメー”と声を上げる・・・このマンネリも悪くない。

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登山」カテゴリの記事

コメント

風花様~ こんにちは!

長い山歴を誇る風花さんにも未知の花が
あったとは驚きでした。
ヤマシャクヤクもそのひとつだったのですネ~

予期せぬ思いがけない個所にひっそりと咲き誇る
白き清楚そのものの大輪の花との出会い
開花したばかりなのでしょうか・・?メチャー初々しいしさが感じられます。

元気に長く山歩きを続けられる風花さんだからこそ
神様が粋な計らいで与えられたご褒美かも知れません。

新緑のブナ林歩き、緑が優しく体を包んでくれるようで
いつまでも歩いていたいプロプロムナードです。
暑い日差しを遮り、小鳥の囀りなど清々しさに溢れ命の謳歌が感じられます。

富士山に山中湖を眺めながらの解放感溢れる草原の
爽快な下り、絵になる風景ですネ!

投稿: かおり | 2013年5月22日 (水) 11時20分

ヤマシャクヤクは〔立てばシャクヤク・・・〕のあのシャクヤク原型なのでしょうか?なんと清楚な美しさでしょう。。。まさに〔山の貴婦人〕ですね。

現在ブナの原生林で一般的に最も知られているのは白神山地でしょうね。世界遺産になった今、太古の時代からの貴重なブナが大事に保護されることになっって良かったと思います。わずかに残された自然はこのような保護の下でないと人間の凄まじい破壊力で何もかも失ってしまいますものね。

富士山の撮り方、かおり様同様私も素晴らしいと思います。絵になりますね。

投稿: おキヨ | 2013年5月22日 (水) 12時16分

ヤマシャクヤク、なんと美しい…!
華やかな衣装もまとわず、それでも隠しきれない清らかな気品に輝く「山の貴婦人」。
1日か2日で散る花と聞きましたが、ヤマシャクヤクも風花様に会いたくてその日に花開いたのかもしれませんね。

>私たちの遠い祖先・縄文人の暮らしはブナ林からの恵みによって営まれていたそうである。

ブナ林や、その木漏れ日の中を歩いて幸せを感じた遠い記憶が私にもあります。こんなにブナ林に惹かれるのは、祖先からのDNAによるのでしょうか…。

投稿: 淡雪 | 2013年5月22日 (水) 16時49分

かおり様
かおりさんのブログでヤマシャクヤクさまを拝顔したその直後に、自分が実際にご当人にお目にかかれることになろうとは・・・。
なにか人智を超えた縁を感じてしまいます。
あの日、もちろんこんなポピュラーなハイキングコースで彼女に出会えることなどまったく念頭にありませんでした。
総じて、関東エリアの山にはこの花の個体数が少ないのか、そもそも”見たよ!”という類の話題もまったくでません。
そうしたニュースも耳にしません。
もしかしたら、これはけっこう貴重な発見かもしれませんね。

なにも山歩きに限りませんが、こうした予期せぬ出来事がたまに起こるので、なかなか人間をやめる気が湧きません。
年金財政を圧迫することになりますが、せいぜい長生きして、これからもたくさん胸をワクワクさせるようなことに出会いたいものです。

投稿: 風花爺さん | 2013年5月22日 (水) 20時08分

おキヨ様
白神山地のブナ、残念なことに私はまだ見ていません。
世界自然遺産に指定されるくらいですからさぞかし見応のあるものでしょうね。
それには劣るとは思いますが、東北から信越、北関東にも見事なブナの純林があります。

林野庁がやった愚行。
人の目に触れる道路沿いだけ残して、その奥のブナは皆伐してしまった子供だまし・・・。
私もその一端を栗駒山で目撃したことがあります。
今、東北地方で海の魚を育てるために漁師がブナ林の保護・育成をする活動を進めているそうです。

沈黙するばかりのブナが教えてくれていることを、ようやく人が気づいたのですね。

投稿: 風花爺さん | 2013年5月22日 (水) 20時20分

淡雪様
申し訳ないような気がしますが、幸い私は四季折々の「ブナ林」歩きの喜びを味うことができています。
それを伝えるには私の表現力では拙劣すぎます。
これからの季節では、わずかばかりの風にも葉擦れの音を鳴らしながら、チラチラと木漏れ日を注ぎ、それが歩く喜びを増幅してくれます。
木霊とか木の精という言葉がありますが、もの言わぬ樹木ですが、こちらに繊細な感受性があれば、木が語る言葉が聞こえるのかも知れませんね。

淡雪さんにももう一度、昔、ブナの木漏れ日で感じた幸せがもたらされたらどんなにか良いでしょうか。

投稿: 風花爺さん | 2013年5月22日 (水) 20時45分

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