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蕎麦粒山~こんなに簡単に登れていいのか?

2013年5月27日

毀誉褒貶(きよほうへん)は世のならい・・・
とかくの批判が~それも特に登山のプロフェッショナル筋からの~ないではないが、三浦雄一郎さんの成功は素直に認めていいのではないだろうか。

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確かに豊富な遠征資金、万全の支援体制、いつに変わらぬ巧みなマスコミ戦術などこれは果たして正統的な登山と言えるのか、一種のビジネスではないのか、と思わせる側面は否定できない。
三浦さんのこの流儀は、前宣伝は一切やらず、気が付いたら73歳で女性最高齢エベレスト登頂記録を更新していた渡邉玉枝さんとは対極的である。
私個人的には渡邉流の慎ましやかさが琴線(・・あればの話ですが・・・)に触れるが、
かといって三浦流を否定するものではない。
どちらも個性あるいは生きかたの発露の結果であろう。

いずれにしても三浦さんは、世界のテッペンに神輿に担がれて立ったのではなく、間違いなく自分の足で登ったのである。
それも80歳という年齢で・・・。
かつて卓越した登山家であった人が、三浦さんのような高齢になってなお、超高所登山に挑む例は殆どない。
三浦さんには登山での過去の実績は乏しいが、高齢になってからのエベレストへのひたむきな情熱は、高名な登山家がフェードアウトしていく軌跡と逆である。

A新聞のコラムからの引用~「高齢者には三つのタイプがあるとも言われている。まだ若い人、昔は若かった人、そして一度も若かったことのない人」
三浦さんの立ち位置がどれか、は言うまでもない。

 さて話はエベレストから一気にあまりにも卑小な日本の緑滴る山へ飛び降ります。

蕎麦粒山はたかだか1472mの山だが、割りに奥深い趣があり、それが証拠には5年ほど前、初めて登った時は、奥多摩の日原側から4時間ほど要した。

ところが、昨今ネットで見ていると北東にある「有間峠」まで林道が通じていて、そこからは半分以下の時間で山頂に到達できるらしいことが分かった。

 これは一度行かねばなるまい、と出かけたのが22日のこと。
飯能奥の名栗湖周辺にはよく足を運ぶが、いつものアプローチは西武線からバスを乗り継ぐものである。
今日は長い林道走行が必要なのでもちろん車になる。
この時期、夜明けが早いので、都心の渋滞を避けるため、早朝に出かけるのにはまことに好都合である。
名栗湖奥の「有間渓谷観光釣場」から始まる「林道広河原逆川線」はほぼ全線で舗装がされているので、走行にストレスを感じることはない。

Dscn1084 観光釣場から約10km走って標高1150mの「有間峠」到着。
すでに10台近い車が先着していた。

Dscn1094 通行止の林道を少し歩くとこんな慎ましやかな登山口標識が・・・

Dscn1086 予報に反して霧に包まれた尾根を登り、かつて歩いたことのある主稜線に乗り上げた。

Dscn1087 ここからは幅広い防火帯の気分の良い尾根歩きとなる。

Dscn1088 ブナやミズナラで構成される落葉樹林。

Dscn1089 彩の乏しいこの時期~わずかにミツバツツジがだけが・・・

Dscn1091 そこが山頂 ~蕎麦粒山の由来は、離れた位置から見る姿が蕎麦の実に似ていることからであるが、頂上のこの岩も蕎麦粒に似ている。

Dscn1092 2度目になる三等三角点

確かに蕎麦粒山は拍子抜けするくらい簡単に登れてしまう山になっていた。

こうしてここ数年の間、気になっていた宿題を終えた。
なのに・・・である。
戻る道の途中で、この林道から北へ分岐する荒れた車道に気づいた。
その先の様子を知るために歩いて行くとすぐに駐車可能な広場に出た。
なんの表示もないが”そうか!これが逆川乗越に違いない。だとするとここを起点にすれば、アプローチの悪い有間山(特定のピークではなく幾つかのピークの総称)に容易に行けるだろう。次の機会にするとしても新しい発見ができた・・・”と思った。

そう、せっかく宿題を一つ終えたのにまた新しい宿題を持ち帰る羽目になってしまった。

かくてこの道は、相変わらず果てしなく続く道になってしまう・・・。

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コメント

やはりその道の人達の見かた感じ方は一般と違うのはどの世界も似たようなところがありますね。

ともあれ、三浦雄一郎さん無事に戻られたことは何よりだと思います。

清楚で何気ない映像 ヒマラヤと対照的ですが、心が安らぎます。

投稿: おキヨ | 2013年5月27日 (月) 12時06分

おキヨ様
三浦さんがカトマンズに帰還したばかりの時の顔を見ると、いかに過酷な条件にさらされていたかを雄弁に物語っていました。
8千mを超えるデスゾーンでは、登るよりも下降する方が危険であることを改めて伝えてくれました。
とかく私たちは頂上に達するまでにしか目を向けないのですが、むしろ戻ってくる過程にこそドラマがあることをもっと知らなくてはならないと思います。

氷雪ばかりのヒマラヤに比べて、緑滴る日本の山には限りない安らぎがあります。
日本に帰ってきたら三浦さんも日本の山で心身の疲れを癒すのでしょうね。
ご本人はまず寿司を食べ、温泉に入りたい、と言っていましたが・・・。

投稿: 風花爺さん | 2013年5月27日 (月) 17時22分

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