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昔も今も不遇な「大烏山」

2013年4月25日

山梨県の東部にある乾徳山と小楢山はともに人気が高く、シーズンなら若いハイカーの元気な声が尾根や草原で交錯する。
しかしその間に挟まれる大烏山1860m?顧みられることのない地味な存在である。
それなら必ず登ってあげると決め、登山予定にリストアップした。
半世紀前のことである。
しかし、登ったら消去するそのリストからついに消されることのないままに山から離れてしまった。
長い歳月が流れたのち、50年間眠らせていた宿題を果たすため、23日訪れた大烏山の不遇ぶりは50年前と変わらないままにあるようだった。

Dscn0885 山麓の「牧丘」からの遠景の左端が「大烏山」
左側の垂直に落ちるのが雛岩か?

Dscn0886 杣口三号橋の袂にある登山口に駐車。

Dscn0887 分かり難い踏み跡を拾いながら大烏山から南へ走る主尾根にのると、明るい唐松林の間を縫って明瞭な道が通っている。

Dscn0888 時として踏み跡は薄くなるが断続するピンクテープが導いてくれる。
それにしてもこの山道は急登の連続で、参りますなー。

Dscn0889 露岩の展望台。
靄が大気を濁しているが、何とか白根三山あたりが見られる。
このあたりから、大烏山を特徴づけている「雛岩」を西側から巻いていく。

Dscn0890 山頂圏内になると湿った雪になった。
♪汽車を待つ君の横で僕は時計を気にしてる
  季節はずれの雪が降ってる   ♪
そう、一昨日の時なら名残り雪である。
イルカさんの「名残り雪」~愛唱したものです。
しみじみとした情感があり、情景がありありと瞼の裏に浮かぶようです。

いけない・・・歌の話ではない、道草食っている場合か?

と、その瞬間、フイに小動物が行く手に現れた。
”アライグマ!”反射的にその名が頭をよぎった。
しばらく互いに熱い?視線を交わしていた。
カメラを取り出そうとした私の動きに反応したのか背を向けて去ってしまった。

Araiguma_0101 体長は40cm前後だろうか  

0001 写真はいずれもネット上で拝借したものです。
アライグマ(ハクビシンとも)は北米産であるが、動物園から逃げ出したものが繁殖し、各地で被害を起こし、ここでも保護か駆除かが争いになっている。
私もこれまで数回山で遭遇しているが、冬眠から覚めたばかりだろうか、緩慢な動作だった。

Dscn0891 予想外の三叉路に出た。
辿ってきた道とは別に西へ下り杣口林道と繋がるルートがあるらしいが、観察すると道型はまるきり見られない。
~先日まで所属していたFクラブの記録を見たら「廃道らしい」と書いてあった。

Dscn0892 そこから程なく山頂へ。
御料局三角点標石が設置されていた。
この山の標高は確定的には示されていないようである。
地形図での読み取りでは1840m以上である。
『甲斐の山々』(小林経夫)によれば1855mとしている。
ここにある古い板標には1860mと書かれていた。

Dscn0893 山頂は丈の低い樹木に覆われつつあるが、西には八ヶ岳の主峰群が間近にあり、南西には南アルプスの3千m峰の連なりが見える。
これは期待以上だったが、これで大気が澄んでいたらどんなに良かったか・・・。

振り返れば見果てぬ夢の残骸が累々と重なっている。
今日はささやかな宿願の一つを果たしたが、これからもせめてできることは少しでも夢であったものを現実のこととしていきたいものである。

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登山」カテゴリの記事

コメント

山にも格付けがあり、ネームバリューがなく登山者の無い山はさびしいかもしれませんね。。。やさしさの感じられる山歩きとなりました。それにしてはやさしさの感じられない急斜面が多いようで。。。

眺望は立派なものだと思いますけど。。。

投稿: おキヨ | 2013年4月26日 (金) 11時48分

おキヨ様
日本には何千もの山があって、名山とそうでない山に分かれる要因は、気まぐれな要素もゼロではないですが、名山には名山として評価される要素を多く持っていますね。
名山の持つ最大の問題は、名山なるがゆえに人がたくさん押しかける点です。
私も同じ一山なら良い山に登りたい気持ちは山々なのですが、人が多いと「人酔い」してしまうのでついつい足が遠のいてしまうのです。
山歩きの習慣のない方が山歩きのプログを見るのは退屈ではないですか?
ではありましょうが、これからも辛抱強くお付き合いください。

投稿: 風花爺さん | 2013年4月26日 (金) 14時09分

退屈どころか私には絶対見られない場所からの風景を心待ちに楽しんでおります♪
安定した文章力、程よいユーモアー。。。
どうして退屈などいたしましょう。

投稿: おキヨ | 2013年4月27日 (土) 10時46分

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