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春だ!ミュージックだ!

2913年3月11日

あの日から2年目の朝。
あの日の朝も、今朝と同じようないつもの朝だったのに・・・それから8時間後に・・・。

三寒四温という味のある言葉が死語になってしまったかのような、つい先日までの低温続きがウソのようなこの数日の陽気で、萎縮していた心身が伸びるような気分。
杉花粉、黄砂に今年は新顔の「PM2・5」が加わり、影響を受ける人も少なくないと思うと、無邪気に嬉しがったりばかりしていられないのかもしれないが、やはり頭の中を「春の声」(ヨハン・シュトラウス)が駆け巡るのは止めようがない。
そう、春は音楽と共にやってくる。
「スプリング・ソナタ」(ベートーベン)、シューマンの交響曲「春」、ビバルディの「四季」、コープランドの「アパラチア山脈の春」などやクラシックには小品を含めて、春を迎える喜びを謳った作品は多い。
もちろんわが国にも人口に膾炙(かいしゃ)された春をことほぐ歌がたくさんある。
五輪真弓の「春便り」は好きだし、松田聖子の「赤いスイートピー」も♪春色の汽車に乗って・・・で始まるから、春の歌だろう。
そうそう、忘れてはならないカラオケの定番「北国の春」で止めをさす。

という次第でTV鑑賞でのこのところの音楽のことを少々・・・。

先ずはエリナ・ガランチャの「カルメン」
特別なオペラファンならずとも歌劇カルメンのことはよく知られている。
ここまで通俗的になったのも、その筋書きといい、音楽といい、とても分かりやすいことが理由であろう。
今人気絶頂のメゾソプラノのガランチャがそのカルメンを演じたので大いに話題になっている。
人気の所以~類稀な容姿と美声に歌唱力とくれば、人気が出ないほうがおかしいだろう。
彼女が卓越しているのは「バラの騎士」での貴婦人も演じられるかと思えば、カルメンのような仇っぽい役もはまる、幅の広さだろう。
そのメトロポリタンでの上演だが「ミカエラ」役がバルバラ・フリットリというこれまた人気ソプラノという実に豪華なキャスティングである。

Dscn0652 ドン・ホセを誘惑するカルメン   

Dscn0654 ドンホセを慰めるミカエラ   

Dscn0662 カルメンは不実をなじるドン・ホセに刺される。

次いで、同じメトでの新演出によるモーツアルトの「魔笛」 
今、オペラは演出の時代だそうである。
演出家による斬新な舞台が次々に生まれているようだが、私には違和感が拭えない。

Dscn0731 夜の女王~紅白歌合戦の趣ですな~

Dscn0730 ド派手ですな~

Dscn0732 とにかくこの無国籍ぶりが凄い!

こうして並べてみると、舞台装置といい、衣装といい斬新というより、サイケデリックで、奇を衒(てら)う趣が感じられてならない。
いうなれば歌舞伎を、背広やジーンズで演じているような落ち着きのなさがつきまとう。

Dscn0733

Dscn0735
この新感覚が感じとれない私は、しょせん感度の鈍ったジイサンでしかないのだろう。

残るは辻井伸行青年のロシアでの白夜音楽祭の演奏。
チャイコフスキーの「ピアノ協奏曲・第一番」をゲルギエフのタクトで熱演した。

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Dscn0750

デビューしたときは「盲目の」ということで注目を浴びたが、今はそのハンディを忘れさせる、普通の演奏家として着実に成長しているのであろう。
チャイコフスキーのP協奏曲といえば、マルタ・アルゲリチがキリル・コンドラシンが指揮するバイエルン放送管弦楽団と白熱の競演をした伝説の名演が忘れられない。
辻井青年がその域にまで到達できるのか、これからを見続けていきたいものである。

                                                        

                                                      

                                                        

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コメント

音楽に分け隔てがない風花さんは素敵ですね。私も松田聖子の〔春色の風にの~って〕ぐらいは聞き覚えがあります。。。^^
他の曲も聴けばなじみ深いものばかり・・・ただ、草花をきれいだと思いながら名前を覚えられないと同様、音楽のほうも曲名がなかなか一致しない、というか、最近とみにすっと曲名が出てきません^^ゞ

辻井伸行さんは〔盲目の・・・〕肩書は無用で、日本が誇る立派な芸術家でいいとおもいます。

投稿: おキヨ | 2013年3月11日 (月) 14時03分

例年よりも多く感じられる花粉、排気ガスにも弱くなって空気清浄機に頼っての生活はナサケナイ…けれども春はうれしいですね。メンデルスゾーンの「春の歌」やランゲの「花の歌」にも春の雰囲気が…。
オペラの衣装にはびっくり! いろいろな国の、時代も不明な衣装のテイストを少しづつ取り入れて新しいものを作ったつもりなのでしょうが、まさに無国籍としか言い様がなく、落ち着かないですね。

投稿: 淡雪 | 2013年3月12日 (火) 11時51分

おキヨ様
小さな旅で家を空けていたためレスポンスが遅くなってしまいました。
スマホでコメントは拝見していたのですが、返信の仕方が分からないので、帰宅してからになってしまいました。

冬の辛さからようやく解放されてくると、浮き浮きした気分が湧き、ひとりでに唇に歌がのってきます。
日本の四季はそれぞれに良さがありますが、春を迎える今ごろの季節が一番人を幸せにしてくれるのではないでしょうか。

そんなにたくさんの春が約束されてはいない高齢者としては、今でしか味わえないことを大切にしたいものですね。

投稿: 風花爺さん | 2013年3月13日 (水) 06時46分

淡雪様
挙げられたピアノの小品は、シンディングの「春の囁き」などと一緒に、昔ピアノに親しんでいたころに習った思い出の曲たちです。
そのころでも運指が下手だったのに(ちゃんとした教えを受けなかったことも理由ですが・・・)、今ではますます指が動かなくて、鍵盤に触れることは殆んどなくなってしまいました。

オペラはいうまでもなく音楽劇ですから、歌手の歌が主役であるべきなのに、昨今のように舞台装置や、衣装でのこれを見よがし演出が幅を利かしているありようは、正道なのか疑問を感じます。

アレルギーの方や気管の弱い方には、折角の春も手放しで嬉しがってばかりいられないのでしょうから、申し訳はないのですが、私はひたすら嬉しがっています。

投稿: 風花爺さん | 2013年3月13日 (水) 07時03分

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