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故国で蘇る「乙女の祈り」

2009年10月9日

このところTVやラジオで、多分、日本でもっともポピュラー(通俗的)なピアノ曲「乙女の祈り」を話題にしていました。

今はどうなのか知りませんが、昔はピアノに親しむ人は先ず「バイエル」から始め、鍵盤に慣れてきて、練習曲以外のものにも関心が移ってくると、必ず弾きたくなる定番の曲が幾つかありました。

ベートベンの「エリーゼのために」とかランゲの「花の歌」とか・・・。
その中でも多分ダントツの人気曲は「乙女の祈り」だったと思います。

私も何かの折に知ってから、いっぺんで気に入り、高校生で始めたピアノで、一番熱心に練習した曲になりました。
 ~才能も無く、独学だったため、まったくものになりませんでしたが・・・

「乙女の祈り」は左手で弾く伴奏の和音がシンプルで暗譜しやすく、小品ですが、、いちおう変奏曲になっているので、練習し甲斐のある曲です。

作曲したのはポーランドの若い女性<テクラ・ボンダジェフスカ>です
~私が知ったころは<バダジェフスカ>と呼んでいましたので、この呼び方には馴染めませ んが・・・
「Badalzewska Tekla」 をポーランド読みをすると、こうなるようです。

彼女が17歳の時に作られたこの小品は、日本では有名なのに、故国のポーランドでは今、彼女のことも、「乙女の祈り」のこともほとんど忘れられているようです。

ポーランドといえばもちろん「ピアノの詩人・ショパン」
そして「メヌエット」で知られている<パデレフスキー>などを排出している音楽性豊かな国なのに、なぜなのでしょう。

ソ連の圧制下にあった長い冬の時代、「祈り」という言葉が共産主義のイデオロギーに合わないという理由で、声をひそめざるを得なかった人々が、この曲を弾いたり、聴いたりするとをはばかっているうちに、次第に忘れられていった、ということらしいです。

「乙女の祈り」の楽譜がフランスで発表されて知られるようになってから150年。
またポーランドが民主化されて20年。

そんな節目を迎えて、ワルシャワ生まれで、堤清二さんの知己を得て、日本で生活している<ドロタ・ハワサ>さんという女性が、ポーランドですっかり忘れられている「乙女の祈り」をもう一度蘇らせる活動を進めていることを、TVやラジオで採り上げているのですね。

Photo この写真はハワサさんがワルシャワで探しあてた<ボンダジェフスカ>の像をお借りあいました。

左手に持っているのが「乙女の祈り」の楽譜だそうです。

彼女は7人の子供の母親になったそうですが、わずか27歳で夭折していす。  

故国では忘れられているのに、海外で評価を得て、その結果、故国で再評価される、ということはよくあることですね。

今、一人の女性の力で、ズーッと昔の女性の存在が蘇ろうとしています。

乙女の祈り」が通じたのでしょうか?                                 

                                        

                                                   

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コメント

書物、絵などでも自国より他国で知られている例がありますね。

そうだたんですか!学校では毎日のように耳にしていたあの〔乙女の祈り〕が、その国ではそれほど有名な曲ではないと!?そうなるには当時の時代背景もあったのですね。。。

日本で〔乙女の祈り〕がこれぼど好かれる曲になったのは日本人の感性にひびくものがあったのでしょう。美しい曲ですもの。。。

投稿: おキヨ | 2009年10月 9日 (金) 12時31分

おキヨ様
おキヨさんは多分女子高でしょうから、音楽室の前で、随分耳にしておられたことでしょう。
この曲が多くの人にす好かれるのは、とても分かりやすいことにあると思います。
何の構えもなしに聴いてもスーッと耳に入るんですね。
わたしは男子校でしたから、他の人が「トルコマーチ」や「舞踏への勧誘」などの練習をしているのに、少々恥ずかしい思いをしていました。
ある時期、王監督(当時)が、まだご健在だった夫人の指導で「乙女の祈り」に懸命に挑戦していたのがとても微笑ましく、いまでも覚えています。
あんな「男のなかの男」と言えるような人の心をも捉えていたのですね。

投稿: 風花爺さん | 2009年10月 9日 (金) 16時04分

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