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「デルフォイの巫女」に恋をして

2009年8月10日

またまた年を省みない、面映いことですが・・・・・

私がその乙女に出会い、一瞬にして恋に落ちたのはかれこれ25年ほど前のことです。

1982年(だったと思いますが・・・)の「文化の日」に某TV局がオン・エアーした「ヴァチカン市国」にある「システィーナ礼拝堂」の天井画修復記録。
そのドキュメントをビディオ録画している中で彼女に出会ったのです。

この天井画は「教皇・ユリウス二世」の命によって当時33歳の<ミケランジェロ>が1508年から4年の歳月をかけて描いた壮大なフレスコ画です。

制作後ほぼ500年が経過する間にすっかり煤けてしまい、色彩を失って、モノトーンに近いものになっていたようです。
そのため美術史上、ミケランジェロは色彩にはあまり関心が無い芸術家、というのが定説化されていたそうです。

ところが1981年から13年かけて行われた修復作業で、この作品が絢爛たる色彩の饗宴であることが判明し、見事に甦りました。

その再生の中で、一段と生彩を放つように思える一人の乙女が私を一瞬にして虜にしてしまったというわけです。
その罪深い乙女というのがここにご紹介する「デルフォイの巫女」です。

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彼女は古代ギリシャの時代、「デルフォイのアポロ神殿」に仕え、神によって予言の力を与えられた巫女です。
とは言え、巫女などという言葉から連想されるようなオドロオドロしさや、マガマガしさはこれっぽちもなく、画像からもうかがえるような愛くるしい表情と、少々コケティッシュな唇と、アスリートを思わせる、見るからに健康そうな肢体に恵まれた美しい乙女なのです。

ミケランジェロの女性像には2つの典型があるようで、一つは「サン・ピエトロ大聖堂」の死せるキリストを抱く聖母マリア像「ピエタ」に代表される、慈愛に満ちて、気高くもつつましやかな、仰ぎ見るよう女性像。

もう一方が「デルフォイの巫女」のような健康美溢れるタイプ。

いずれも私ごときあまたの凡俗の男の魂を吸い取ってしまう女性の典型ですが、さて、仮にどちらかを選ぶことが出来る幸運に恵まれるとしたら・・・・
迷った挙句、頓死してしまいそうです。

さて、私が久恋の彼女にようやく会えたのは、彼女を知ってから20年近くを経た2003年、イタリアに旅したときのことです。
薄暗い「システィーナ礼拝堂」に入り、密やかなざわめきの中で彼女の姿を求めました。

首が痛くなるくらいの、高い高い天井に彼女はいました。

余りにも遥かな天空にいて、とても手が届きません・
これこそ文字通り「高嶺の花」でしたね。

一方、「ピエタ」像はたまたま<教皇・ヨハネ・パウロ 二世>の接見の朝にあたり、寺院内に入ることが出来ず心を残してヴァチカンを後にしました。

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コメント

ミケランジェロの理想とする聖処女の容貌だと思います。
幼顔に描いていますね。なんて高尚な恋心でしょう。
若い頃ミケランジェロのダビデ像に恋した私と同じです♪
ミケランジェロやダ・ビンチは彫刻家でもあったので肉体はかなり誇張されていますね。うしろの天使〔子供〕の身体をみても判ります。
この絵かどうか定かではありませんが、修復作業の映像をテレビで観ました。絵が描いたはかりのように鮮やかな色彩になったのを観て感動しました。凄い作業ですね。

恋焦がれた〔デルフォイの巫女〕の前にして感動で震えたのではないでしょうか。羨ましいです!

投稿: おキヨ | 2009年8月10日 (月) 21時12分

おキヨ様
ミケランジェロは終生「自分は画家ではなく、彫刻家である」ことを自認していたようですね。
画家でもないのにこれだけの作品を生み出せるのですから、とんでもない人ですね。
この天上画修復のドキュメントは日本テレビで、1982年(たしか)の文化の日を第一回目として、3~4年に亘る同日に放送されました。
修復作業は4人の修復士の手によってなされたそうです。
日本でも、経費や、光学機器などで修復作業の支援をおこなったそうです。

投稿: 風花爺さん | 2009年8月11日 (火) 09時17分

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